hhstyle.com|ジャスパー・モリソン最新作「HAL」シリーズ
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ジャスパー・モリソンと「Vitra」社の新機軸
「HAL」シリーズ登場!
継続的な生産ができ、さまざまなニーズに対応できること──飽和した市場をあらためて見なおし、ジャスパー・モリソン氏とVitra社がタッグを組んで“大衆的な椅子”の開発に着手。このたび、ジャスパー氏のデザイン哲学を見事に体現した「HAL」がリリースされた。
Text by OPENERS
デザインもカラーもバリエーション豊かな最新作
ジャスパー・モリソン氏といえば、過度な装飾を必要とせず、モノとしての実用性と特定のニーズを満たすデザインで有名。それらは「Super Normal」(2006年に開催された深澤直人氏との展覧会名でもある)と呼ばれ、彼のデザイン哲学の根本でもある。「HAL」もまたじつに「Super Normal」な椅子。自宅、レストラン、スタジオ、オフィス……あらゆる場所でその機能を満たし、空間へと溶けこんでいく。
「HAL」は、一枚のシェルとベースをそれぞれ独立させて、それらを組み合わせて完成させるという、プラスティック一体成型の椅子をあらたにアレンジした椅子。美しい直線と曲線が織りなす印象的なシェルは、身体に沿って、横を向いて座ったり、またがった姿勢でも快適に支えてくれる。シェルのカラーは柔らかい色からアクセント色までバリエーション豊富。アウトドアユースにも適した素材を採用し、さまざまなシチュエーションでの使用がイメージできる。
もちろん安全性への配慮もなされ、メンテナンスも簡単で、素材はリサイクル可能。「サスティナブル(持続可能)」が問われる今日、たくさんの可能性が詰まった一脚をぜひとも体感したい。
Jasper Morrison|ジャスパー・モリソン
1959年 ロンドン生まれ。キングストン美術学校、RCA(王立美術大学)で学んだのち、94年にみずからデザイン事務所を設立。カッセルで開かれている「ドク メンタ8」でのインスタレーションを皮切りに、88年にはヴィトラ(Vitra)社のためのインスタレーション「住宅のあたらしいアイテム」など、デザインとアートの融合を目指した活動をつづける。
モリソンのデザインは、現代イギリスの大きな流れであるミニマリズムの原点ともいえる要素を多くもち、現代家具のメインストリームである「ニュー・シンプリシティ」をもっとも特徴的に体現している。オリジナリティと実用性、さらにアート性までも融合することができるという意味で、現代でもっとも成功したデザイナーのひとりといえる。
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