メルセデスAMG SL 63 4MATIC+ が日本上陸｜Mercedes AMG

Mercedes AMG SL 63 4MATIC+｜メルセデスAMG SL 63 4MATIC+

メルセデス・ベンツ日本は、「メルセデス AMG SL」にハイパフォーマンスモデルとなる「SL 63 4MATIC+」を追加。同時に「SL 43」の装備を一部見直し、販売を開始した。

Text by YANAKA Tomomi

「Super」と「Light」(軽量）を略したSLは公道を走行できるレーシングスポーツカーとして1952年に誕生。

なかでも「300 SL」(W194)をベースにし、1954年に発表された「300 SL」(W198)は、ルマン24時間レースでのワンツーフィニッシュをはじめ、世界各地で輝かしい戦績を重ねてきた。

「300 SL」の誕生から70年を迎え、新型SLはメルセデスAMGによる完全自社開発モデルとして誕生。

「300 SL」のデザインをオマージュしながらもラグジュアリーな空間が演出されているのが特徴だ。

メルセデスAMG SL 63 4MATIC+

新たに日本にも登場するハイパフォーマンスモデル「SL 63 4MATIC+」では、AMG社が開発した最高出力430kW(585ps)、最大トルク800Nm を発生する4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジン「M177」を搭載。

特別なチューニングが施された9段AMGスピードシフトMCTトランスミッションを介して0-100㎞/h加速は3.6秒、最高速度は315㎞/hを記録する。

メルセデスAMG SL 63 4MATIC+

このハイパワーエンジンを駆動するのは、SLの歴史の中で今回初めて採用された連続トルク可変分配式四輪駆動システム「4MATIC+」。

「4MATIC+」は異なる駆動方式の利点を兼ね備えており、駆動トルクの前後配分比を無段階で連続的に変化させることで、物理的限界まで最適なトラクションを確保するだけではなく、ドライ、ウェット、スノーといったあらゆる走行条件下で高い操縦安定性と安全性に寄与する。

さらに連続トルク可変分配機能により、走行条件やドライバーの運転操作に応じて、最善のトルク配分を計算することで、トラクション重視の四輪駆動と純粋な後輪駆動の間を連続的に変化させながら走行が可能となった。

メルセデスAMG SL 63 4MATIC+

サスペンションには、5本のリンクをホイールの内側にすべて収めたマルチリンク式をメルセデスAMGの量産車として初採用。

ホイールをコントロールする部分とサスペンション機能を受け持つ部分を相互に独立させることで高い横加速度を可能としつつも、ステアリングシステムに対する駆動力の影響力を最小限に抑えることで、運動性能を大幅に向上させている。

また新たに開発されたAMGアクティブライドコントロールサスペンションも搭載。能動的な油圧機構を採用したことで、ロールを瞬時に補正できるようになり、快適性も向上させた。

メルセデスAMG SL 63 4MATIC+

このほかにもSLに初めて標準装備される機能として注目したいのが、リア・アクスルステアリング。車速に応じて、左右の後輪に前輪と同方向あるいは逆方向に舵角を与える機能となる。

「SL 63 4MATIC+」の特性に合わせてチューニングされた特性マップの範囲内で後輪に対し、電子制御の調整がおこなわれ、100㎞/h以下では、後輪は前輪と逆方向に操舵。

そうすることでホイールベースを短くするのと同等の効果をもたらし、コーナリング進入時でもドライバーによる操舵量が小さくてすむ。

一方100㎞/hを超えると、後輪は前輪と同じ向きに舵角が与えられ、ホイールベースを長くする効果が生じるため、操舵安定性やコーナリング性能も高まるという。

内外装はSL最高峰のモデルを体現するにふさわしいデザインとなり、よりスポーティに演出された。

そして「SL 63 4MATIC+」の日本導入に合わせ、2リッター直列4気筒ターボの「SL 43」も装備を変更。

メルセデスAMG SL 43

新デザインのボンネットエンブレムが採用され、メモリーパーキングアシスト機能も標準装備で追加された。

この機能では、所定の2つの地点を結ぶルートを車両に記憶させることで、車両が区間の移動や駐車が可能になるという。

「SL 63 4MATIC+」のステアリングは左のみで、価格は2,890万円。「SL 43」は1700万円となる。

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