10・15モード燃費は17km/ℓ

ベストセラー、ゴルフの下に位置するのがポロ。サイズやエンジンなどがひと回り小さく、市街地での使い勝手などを重視するユーザーに広く受け入れられている。「デザイン、品質、環境性能、安全性、機能性、快適性のすべてを高いレベルでコンパクトなボディに凝縮」と輸入元のフォルクスワーゲン・グループ・ジャパンがするように、ゴルフに通じるオールラウンダーぶりが魅力だ。

最新のポロは経済性も見逃せない特徴だ。小型1.4リッターエンジンに、高速でエンジン回転数を低く抑えるなど低燃費走行に寄与する7段ギアボックスを採用することで、10・15モード燃費はリッター17kmと発表されている。実燃費はそこまでとはいわないが、それでもそこになんなんとする数字を出すことができるのは驚くばかり。高速での好燃費はドイツ車ならではだ。

7段ギアボックスは、フォルクスワーゲンが得意とするデュアルクラッチシステム「DSG」。奇数のギアと偶数のギア、それぞれを受け持つ2つのクラッチを使用することで、変速タイミングを早め、同時にクラッチミートのときなどの無駄な燃料消費を抑えるという構造上のメリットをもつ。ポロでは7段という多段化により、エンジン回転数に合わせて最適なギアを選択する緻密さが、市街地から高速走行まで燃料消費を抑えるのに役立っている。

技術的先進性と端正な機能主義的デザインが強み

もうひとつ、新型の特徴といえるのが機能主義的なデザイン。作りのいい堅牢なボディと、最近のフォルクスワーゲン車の一員であることを示す精悍な変形ヘッドランプで、ライバルとの上手な差別化をはかっている。

全長4メートルというボディサイズを軸に輸入車のなかからライバルを捜すと、メルセデスAクラス（1.7リッター／3885mm／269万円～）、ＭＩＮＩ（1.4リッター／3700mm／222万円～）、プジョー207（1.4リッター／4045mm／189万円～）、ルノー・トゥインゴ（1.1リッター／3600mm／198万円～）、フィアット500（1.2リッターと1.4リッター／3545mm／195万円～）といったモデルがあがる。このクラスには手ごわいモデルが揃っているが、ポロはDSGギアボックスを装備という技術的先進性と、日本人好みの端正な機能主義的デザインで個性を発揮している。価格もかなりこなれている。これも特徴だ。

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