BMW Gran Coupe|ビー・エム・ダブリュー グランクーペ
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2015年4月3日

BMW Gran Coupe|ビー・エム・ダブリュー グランクーペ

BMW Gran Coupe|ビー・エム・ダブリュー グランクーペ

「グラン クーペ」のコンセプトスケッチが公開

BMWの公式ブログにおいて、新型7シリーズのインテリアデザインを担当したデザイナーNader Faghihzadeh氏が手がけたとされる、「グランクーペ」のコンセプトスケッチが公開された。

文=ジラフ

実車モデルは今秋のパリモーターショーで初公開の予定

グランクーペが、先日開催された北京モーターショーで公開されたことは記憶にあたらしい。その会場でも洗練されたデザインが話題になったが、今回はそのデザイン画以外にも、デザイナーであるNader Faghihzadeh氏が製作現場で作業をしているようすが収められた貴重な写真も掲載されている。

また、この「グランクーペ」のデザインエッセンスは、今後発表される新型6シリーズのクーペとカブリオレに採り入れられ、さらに今後の数年間に開発されるBMWの全車種に影響をあたえると話されている。

ならば、製作現場で誕生したこのデザインが、今後のBMWの方向性を決定したといっても過言ではないはず。その雰囲気を味わえる写真を公開してくれるというBMWの粋なはからいは、自動車ファンにはたまらないサービスといえるだろう。

グランクーペの実車モデルは、今秋に開催されるパリモーターショーで初お目見えする予定。今回公開されたギャラリーの写真を見ながら、その登場を待ちたい。

BRAND HISTORY
“キドニーグリル”と丸目四灯ヘッドライトにより、ひと目でそれとわかるフロンマスクが特徴のBMW。日本の輸入車市場においてもつねに高い人気を誇っているが、その名前が何を意味するのか、即座に答えられるひとは意外に少ないのではないだろうか。

Bayerische Motoren Werke(バイエリッシュ・モトーレン・ヴェルケ)。直訳すれば「バイエルン地方のエンジン工場」という意味だ。前身だったラップ社は、カール・フリードリッヒ・ラップが1913年にドイツのバイエルンに設立した航空機用エンジンのメーカーで、おなじバイエルンの機体メーカーのオットー社と組んで、ビジネスを成功に導く。1916年にはバイエリッシュ・モトーレン・ヴェルケ有限会社と改称。2年後には株式会社に組織変更するとともに、バイエルンの青い空と白い雲をイメージしたプロペラのロゴマークを登録している。

その後も革新的な技術により存在感を高めたBMWだったが、第一次世界大戦の敗戦により、航空機エンジンの製造中止を余儀なくされた。そこでBWMは、もてる技術をモーターサイクルに注ぎ、1923年にはシャフトドライブの「BMW R32」を発表して注目を浴びることに。しかし、それだけでは飽きたらず、オースチンセブンをライセンス生産するディクシー社を買収。これにより自動車ビジネスの足がかりをつかみ、1929年には「BMW3/15 PS」を発売、自動車メーカーとしての歴史をスタートさせている。

ちなみに、BMWと深い関係にあったオットー社は、ガソリンエンジンの理論を確立したニコラウス・アウグスト・オットーの実の息子であるグスタフ・オットーが創立した会社。BMWが内燃機関にこだわるのは、このあたりに理由がありそうだ。

           
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