Ferrari Four(FF)|フェラーリ フォー(FF) 走りを動画で公開
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2015年3月16日

Ferrari Four(FF)|フェラーリ フォー(FF) 走りを動画で公開

Ferrari Four(FF)|フェラーリ フォー(FF)

FFの走りを動画で公開

英国の自動車専門誌、『AUTOCAR』はYou Tube上で、FFのインプレッションムービーを公開した。

文=松尾 大

フェラーリらしさが不足ぎみ?

フェラーリのあたらしいフラッグシップにして、初の四輪駆動モデルとして、また独特のシューティングブレークふうのエクステリアデザインで話題となったFF(Ferrari Four)。『AUTO CAR』
誌のロードテスター ジェイミー・コーストフィンによる試乗記が同誌のYou Tubeアカウントで公開されているので、インプレッションをお伝えしよう。

コーストフィン氏は、このフェラーリFFにたいしてあまり好意的ではないようだ。とくにトラクションコントロールが必要以上に介入し、パワーを制御することが、「フェラーリらしい」臨場感をそこねたと感じているという。動画上では、ヘアピンカーブにさしかかったさい、1速に落とし、スロットルを全開にして立ち上がると、車体の姿勢をまっすぐに保とうとしている姿が捉えられている。また、ステアリング操作やアクセルのオンオフをとおして、車体の挙動があまり正確に感じ取ることができないと感じているようで、インフォメーションが不足していると考えていると語る。

Ferrari Four(FF)|フェラーリ フォー(FF)

もちろん、評価している部分も多々ある。たとえばハンドリングの良さは特筆すべきもので、GTカーでありながら458イタリアと同等レベルの俊敏さを実現しているという。また、ダウンサイズしたギアボックスはなめらかで、立ち上がりはV8モデル並みに軽快だという。エンジンそのものについては、ときどき息をつく場面があるが、十分なパワーがあり、もたつくことはないという。

実用面については、91リッターという大容量のガソリンタンクやGTカーとして優秀な450リッターもの容量をもつトランク、そして、軽量でコンパクトであるという点を評価しており、室内空間も十分とのことだ。また、雪道などすべりやすい条件下でも路面に安定的にトラクションを伝えられ、年間をとおして使うことができるだろうという。

エクステリアデザインについては、マーマイト(旧英国領を中心に食べられているビール酵母を原料とした栄養補助食品)の瓶のようだとしているが、4シーターのフェラーリとしては賢明なイメージチェンジだと語っている。

結論として、システムそのものは非常に優秀だが、フェラーリっぽさから外れてしまっており、なぜこのような仕上げにしたのか理解しがたいとしている。このFFの存在価値は、なによりもフェラーリであるということであり、顧客だけがその価値を見いだせるものだと締めくくった。

Ferrari Four(FF)|フェラーリ フォー(FF)

ボディサイズ|全長4,907×全幅1,953×全高1,379mm
エンジン|6.2リッター V型12気筒
最高出力|485kW(660ps)/8,000rpm
最大トルク|683Nm(69.6kgm)/6,000rpm
車両重量|1,790kg
駆動方式|4輪駆動
燃費|15.4ℓ/100km
CO2排出量|360g/km
乗車定員|4人

           
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