連載・藤原美智子 2015年3月|質の良いミトコンドリア増やして、一週間で若返る!
BEAUTY / THE EXPERTS
2015年3月26日

連載・藤原美智子 2015年3月|質の良いミトコンドリア増やして、一週間で若返る!

連載・藤原美智子 2015年3月|健康と美容の大敵である活性酸素を抑えるカギ!

質の良いミトコンドリア増やして、一週間で若返る

去年の6月に出版した自著、『大人の女は、こうして輝く。』(KKベストセラーズ)を執筆しているころ、“ミトコンドリア”にはまっていて、それに触れている箇所があるのですが、最近、またマイブームが再熱しています。それというのも、先月の連載で取り上げた「水素水」の第一人者である太田成男教授の著書を読んでいたところ、じつは「ミトコンドリア」の研究においても日本の第一人者であることがわかり、そしてその重要さを再確認したからです。

Photographs&Text by FUJIWARA Michiko

「食事はゆっくり、よく噛んで」と言われている理由

そもそも、どうして私がミトコンドリアに興味をもったかというと、それが健康と美容の大敵である活性酸素を抑えるカギを握っているということを知ったから。ミトコンドリアは生きるために必要なエネルギーを作り出す重要な働きをしていて、人間の細胞の10~20%を占めている小器官の一つ。このミトコンドリアの量があるほどエネルギーは効率的に作られるし、質が良くなり、エネルギーを作るときに発生する活性酸素を抑えることができるのです。

活性酸素というのはご存知の通り、酸化力が強く、その強い酸化力で細胞を傷つけて病気や老化を引き起こす要因となるもの。『水素水とサビない身体』太田成男著(小学館)には、日焼けをすると普通の酸素が強力な活性酸素に変わってしまうのでシミができたり、肌のハリが弱ってシワができたりすると書かれています。驚いたのは、早食いや大食いをしても活性酸素は生み出されるそう。だから昔から「食事はゆっくり、よく噛んで」と言われているのでしょうね。ほかにも、ストレスでも活性酸素は誘発され免疫機能が低下して多くの病気の要因になるし、タバコを吸ったりお酒を飲み過ぎたりしても活性酸素は生じます。またガンや糖尿病、動脈硬化といった病気や、アレルギーや花粉といった症状まで活性酸素は深くかかわっています。でも活性酸素には悪い側面だけでなく良い側面もあるので、抗酸化サプリメントなどをたくさん摂りすぎると必要な活性酸素も消去してしまうこともあるというのだから、なんと悩ましい存在なんでしょう。

花粉症の症状が、今年はほとんど出ていない!

ミトコンドリアを詳しく知りたい方には、決定版入門書と言われている『ミトコンドリアのちから』太田成男・瀬名秀明著(新潮文庫)を読んでいただくとして ――。私はこうした悪玉活性酸素を除去する効果があるというので、先月の連載に書いたように「水素水」にはまっているというわけなのです。そういえば、去年までひどかった花粉症の症状が、今年はほとんど出ていないのは、水素水を飲んだり水素水風呂に入っているおかげかも……。

さて、このように美容や健康に大敵な悪玉活性酸素を生じさせないためにも、質の良いミトコンドリアを増やすことが大事というわけですが、うれしいのはちょっとした生活習慣や運動によって一週間ぐらいでグンとミトコンドリアを増やすことはできるということ。

活性酸素を抑えつつミトコンドリアも増やせる方法

簡単なのは、ミトコンドリアが多く含まれている背中を“背すじが伸びた良い姿勢”に保つこと。私はPCに向かっているときこそミトコンドリアを増やす良いチャンスと思いながら実行しています(忘れてしまって、猫背になっている時間のほうが長いような気もしますが)。また太ももにも多くミトコンドリアが含まれているので、ヨガや太極拳、日本舞踊なども効果的だし、一分間、片足立ちをするだけでも効果はあるそうです。

もちろんランニングも良いけれど、息が上がりすぎるぐらいの早さで走ると活性酸素が発生してしまうので要注意。最大心拍数が60%を超えないぐらい(「気持ちいいなー」と思えるぐらい)で走ると、活性酸素を抑えつつミトコンドリアも増やせるそう。また、ウォーキングを効率の良い有酸素運動にするには、最初に30秒くらい小走りをしたあと1分くらい呼吸が整うまで歩く。また30秒くらい小走りをしてエネルギーを消費してからウォーキングをすると、ミトコンドリアを増やす効果が高まります。これらの方法は『体が若くなる技術』太田成男著(サンマーク出版)に詳しく書かれていますので、興味のあるひとは読んでみて。

質の良いミトコンドリアを育てるために

ほかにも私が「ミトコンドリア」のために習慣にしているのは、お風呂のあとに水シャワーをかけること、腹七分目を心がけたり、空腹の状態を気持ち良いと感じるようにすること(なかなか難しいんですけれどね)。緑や赤、黄色の野菜を積極的に摂ること(つまり抗酸化物質を摂るということ)、ストレスを感じないような考え方に意識的に切り替えること。

また人間の細胞は60兆個(最近の研究では37兆個らしいですが、いずれにしろ天文学的な数ですよね)の細胞からできているそうですが、最近、私は「細胞たちが自分のために日々、休むことなく働いてくれている。ありがたいなー」と感謝の気持ちが湧いてくるようになりました(!)。そして「細胞たちのためにも、変なものを摂り入れないようにしよう」とか「細胞たちのためにも、自分を大事に扱おう」と思うようになりました。こうした気持ちも、質の良いミトコンドリアを育てるためには大事のような気がしています。

でも意識していないと姿が見えないだけに、感謝の念をすぐに忘れてしまうんですよねー。いろいろな意味で忘れっぽい性格の私にとって、まずはつねに細胞やミトコンドリアの存在を意識しつづけるということが一番の課題なのかも。

           
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