一生に一度は歌の上手な人になってみたい

なぜ、それを発見したのか。そもそも、どうして私がヴォイストレーニングのリップロールという方法を知っているのかというと、じつは最近、「一生に一度は歌の上手な人になってみたい！」と思いたったから（音痴なので）。そして知人に紹介してもらって、ミュージシャンのつのだ☆ひろさんが主宰しているミュージックスクール「WILD MUSIC SCHOOL」でヴォイストレーニングを受けさせてもらうことになったのです。

もちろん、今までヴォイストレーニングなんて受けたことはなかったし、リップロールなんてしたのも初めて。これは唇の力を抜いて、「ブ～」と声を出しながら上下の唇をブルブルと震わせるもの。これをしながら発声練習をすると、発声のための大事なパーツである唇が自然な感じに動くのでヴォイストレーニングには欠かせない練習とのこと。でも残念ながら私は最初のレッスンでは「ブ～」という声だけで、唇をブルブル震わせられないまま終了。どうやら唇周りの表情筋が硬いと、唇を震わせることができないらしい。

じつはこの部分の筋肉が硬いのは歌だけでなく、美容的にもNGなこと。上唇の外側に縦シワができてくるし、口角が下がってくるし、それに表情がキツイ印象になってしまうのだから。それだけでなく私は左右の口の開き具合に差があるので（右側が開けにくい。つまり硬い）、毎朝、お風呂に入りながら指で口の中を揉みほぐしたり、唇や唇まわりを軽くつまみながら揉みほぐすことを習慣にしていた（揉みほぐすと、なんだかホーッと幸せ気分にもなるし）。だから自分の唇まわりは十分にやわらかいと思っていた……。それなのに“リップロールができなかった”ということは、つまり私の唇まわりの表情筋は硬いということである（ガッカリ）。

なぜ、唇が老化するかということにも気がついた

さて、美容のことはひとまず置いといて、つぎのレッスン日までにはブルブルができるようになろうと、それから2週間、毎日練習をしていたら徐々にできるようになり、今ではリップロールをしながら発声練習ができるまでになった。なんでも「継続は力なり」である。こうして、できるようになってきたときに気づいたのが、「あれっ!?　唇がやわらかくなっているし、ふっくらしている！」ということなのだ。それと同時になぜ、唇が老化するかということにも気がついた。

私はいろいろな年代の女性にメイクをしている経験上、歳を重ねるにつれ唇が口の内側に入っていくように膨らみがなくなり、小さくなっていくということを知っている。リップロールをするということは、この内側に入り込んでいく唇を押し戻すことになるのだ。まずリップロールをしていると、唇周りの筋肉に力を入れない感覚をつかめるようになる。すると唇そのものがやわらかくなる。そして吐く息とともに、唇が内側から外側に押し出される動作によって唇の膨らみが元の位置に戻ってくるかのように、その人本来のふっくら感がよみがえるということだ。

リップロールのコツは顎と口の力を抜くこと

ちょっと前まで若い女性やモデルに人気の表情だった「あひる唇」を私も真似してみようとしたことがあったが、なかなか上手くできなかった。それは唇まわりが硬かったからなのだろうし、内側に入りかけていたからなのだろう。つまり唇の老化が始まっていたからなのだ（！）。それが、ブルブルができるようになったら、昔のふっくら感とやわらかさが蘇ってきた。おまけに唇の血色も良くなってきた。まさか歌の練習のつもりが若返りに効くなんて、本当に儲けもの！という感じである。

若い人でも歯を食いしばる癖のある人や、寝ているときに歯ぎしりをする癖のある人、もしくは日ごろ、口をキュッと結ぶ癖のある人も要注意。年齢に関係なく唇の老化は早く訪れる可能性は高いということなのだから。または「なんか最近、唇が薄くなってきたなー」と感じている人はぜひ、リップロールの練習をしてみて。

コツは顎と口の力を抜くこと。最初はほほも目もともダラーンとするぐらい力を抜くとできやすいかも。もっと詳しく知りたい人は、「エリック兄さんのボイストレーニング」という動画（http://bit.ly/14ArYcH）にヴォイストレーニングの方法がアップされているのを発見したので、そちらを参考にしてみて！