連載・藤原美智子 2013年12月|顔の筋肉を緩めて、鍛えて、若々しく!
2013年12月|“顔筋マッサージ”と“顔エクササイズ”実践メソッド解説付き
「顔の筋肉を緩めて、鍛えて、スッキリ、若々しい顔つきに!」
最近、“顔筋マッサージ”と“顔エクササイズ”にはまっている。どちらも数年前からブームになっているものなので、「なーんだ、今ごろ?」と言われるかもしれないが、今ごろになってマイブームがやってきたのだ。ということで、今回はとくに「どっちもしたことがない」というひとに参考になれば! ということで。実践メソッド解説付き!
Photographs&Text by FUJIWARA Michiko
硬くなった顔の筋肉をゆるめながら鍛えて、若々しい顔つきにする
きっかけは、10月に公開した中辻 正さんとの対談。そのときにいただいた商品一式のなかに、顔筋マッサージのDVDが入っていたことからだ。じつは、中辻さんのところに2年くらい通って顔筋マッサージを受けていたのだが、いつも気持ち良くて寝てしまっていたので、自分でもしようにもやり方がわからずじまいだったのだ。
それがいただいたDVDを拝見したら、顔筋マッサージを自分でできるように指導されている内容だったのである。早速、モデルの動きに合わせてやってみたところ、終了したときには顔の筋肉がほぐれたのか、なんだかふっくらと良い感じに! 「そうそう。中辻さんの施術を受けた後は、こんな感じに肌がふっくらしていたっけ(本当はその何倍も、なのだが)」と思い出して、自分でもやってみようと思い立ったというわけである。
中辻さんの顔筋マッサージは「顔層筋トレーニング」というもので、硬くなった顔の筋肉をゆるめながら鍛えて、若々しい顔つきにするというメソット。だから通常のマッサージのように撫でるのではなく、指を一カ所に当てたまま筋肉の筋に垂直になるように左右、あるいは上下に動かしてマッサージする方法である。使う指はマッサージする部位によって2本だったり4本だったり広さに合わせて使い分ける。私はDVDを見て覚えたが、『顔層筋トレーニング』中辻 正著(宝島社)でもわかりやすく写真付きで紹介されているので、お薦めである。
簡単にやり方を紹介してみよう(若干、自分流にアレンジしています)
① まずは首筋を緩めることから。親指以外の4本の指を揃えて、首筋のつけ根あたりに置いて、斜め上下に5回、キュッキュッとマッサージ。つぎはもう少し下に指を置いておなじように、という感じで鎖骨辺りまで4カ所ぐらいをマッサージ。
② 顎の下に親指を差し入れて、斜め上下にキュッキュッと5回を3カ所。
③ 顎先に人差し指と中指を置いて真横に5回。
④ 口の周りを人差し指と中指で小さなクルクルと円を描くように、5箇所ぐらい。唇の上下も人差し指でクルクル円を描きながら、5カ所。
⑤ 噛むと骨がガクガクとする頬骨の下辺りに3本指を添えて、前後にキュッキュッと5回。その下もおなじようにという感じで、輪郭まで3カ所。
⑥ 法令線に人差し指と中指を当てて、斜め上下に5回。そして、その上辺りと下の口角のあたりも5回ずつ。
⑦ 鼻筋は両親指で鼻筋をえぐるように斜め上にギュッギュッと、小鼻から鼻のつけ根まで。
⑧ 目の周りは中指で小さくクルクルと円を描く。一カ所につき5回。上下瞼周辺をそれぞれ5カ所。さらに、もう少し下側も同じようにクルクル。
⑨ 眉毛の上に3本の指を当てて上下に、3カ所ぐらい。
⑩ おでこ全体と髪の生え際を3本指で左右にキュッキュッ。
⑪ こめかみは小さくクルクル。
⑫ 5本の指を耳にかぶせるようにしながら大きな円を描くようにクルクル。
⑬ 最後は、頭全体を左右にジグザクとマッサージ。後頭部をする時は、少し頭を後ろに傾けながらすると良い塩梅に力が入る。とくに、首のつけ根の少し上の外側をマッサージすると、ピカーッと目が覚めるのでぜひ、試してみて──と、このような具合である。
朝晩のお風呂タイムに“ついでに”マッサージ
マッサージするときの注意は顔をするときは力を入れずにやさしくすること。コツは指の腹と指先の真ん中ぐらいの丸みを帯びている部分を使って(すこーしだけ指を立てるようにする)、力を抜けば抜くほど筋肉の筋をとらえやすくなる。また頭や首、耳周りは指の腹でやると、ちょうどいい感じに力が入る。これを一通りすると5、6分ぐらいだが、凝っている部分の回数を多くすると、もちろん時間も伸びていくので、所要時間はひとそれぞれということだろうか。
私はこれを朝晩のお風呂タイムにしている。何しろ、湯船に浸かりながら、“ついでに”感覚でできるので面倒ではないし、マッサージタイムがちょうどいい浸かり時間になるからだ。それに指を湯船のお湯で濡らしながらしているのだが、こうすると肌に負担がかからないし、マッサージクリームを使わなくても済む。案外、マッサージクリームを使うのって面倒で毎日はしなくなるものなのだ。
さて、顔層筋マッサージが終了したら、つぎはリフトアップ。まず少し顔を前に傾け、親指と人差し指でくの字を作って、鼻の横の両頬の下側から耳のつけ根まで指を押し当てながら顔の肉をググッと引き上げるようにもっていって、耳の横で5秒ほどキープ。その後、指先全部で耳を通って“リンパのゴミ箱”と言われている鎖骨の窪(くぼ)みまで軽く撫で下ろす。こうするとスッキリとした頬に仕上がる。もちろん、このときも指は濡らして滑りをよくしておくこと。
そして最後の締めは、手の平全体を使ったリンパ流し。まず指を全部軽くつけて、両手を顎の辺りにペタッと置き、鎖骨の窪みまでスーっと流す。つぎは顎先から耳のつけ根を通って鎖骨まで。つぎは小鼻から耳を通って鎖骨。最後に額の中央から耳を通って鎖骨まで流す。コツは、できるだけ力を抜いて、ゆっくりと手の平を動かすこと。そうするほど終了した時に肌がサーッと白くなるし、スッキリとした顔つきに!
人前ではできない“変顔”が決め手の顔エクササイズ
さて、もう一つのマイブームである「顔のエクササイズ」。これは舌を思いっきり出したり目玉だけを動かしたりなど、よくある方法なのだが、これも凄く効くことを再認識した。私のお気に入りは、口を「あ」の字に大きく開け、上下の唇を歯に巻き込みながら、下瞼の筋肉だけで閉じるように上げるエクササイズ。これは下瞼のたるみに効くので目もとがすごく元気な印象になる。
ほかには下あごを前後に動かしたり、前に出したまま左右に動かしたりするエクササイズ。私は顎関節症気味でこれをすると最初は左顎が痛くてあまり左側に動かせなかったが、無理をしない程度に動かしていたら、今では痛みも軽減して大きく動かせるようになった。痛いからといって動かさないでいるよりも、リハビリとおなじように訓練することが大事ということなのだろう。
ほかには目玉だけを真上、真横、真下に5秒ずつキープするという眼筋エクササイズ。これを初めてしたときには目がキラキラと、そして視界がパッと明るくなったのには本当に驚いた。大人ほど瞳がどんよりとしてくるのは、眼筋が衰えてくることも一因になるのではないだろうか。このエクササイズをしていれば、どんよりとした瞳の大人にはならない……かも!
私が参考にしているエクササイズは、ニーマル・ラージ・ギャワリ著『美顔ヨガ』(小学館)というもの。この本には顔のエクササイズ法だけでなく、顔トラブルを解消できるヨガのポーズも載っているので、そちらも参考にしてみて。
ところで、このエクササイズを私は最初、お風呂に入りながらの顔層筋トレーニングの後にしていたのだが、それだと湯船に浸かる時間が長くなり過ぎて湯当りをしてしまうので、今はちょっとした隙間時間にしている。たとえば、運転しているときの赤信号の待ち時間とか助手席に乗っているとき、トイレに入っているときなどだ。何しろ結構、“変顔”になるので人前ではできないからである。
このように顔層筋トレーニングで筋肉のコリをまずしっかりと緩めて、そして筋肉をしっかりと動かしてトレーニングをするという両方をするようになってから、何か顔つきがキュッと引き締まってきたし若々しい感じになってきた(本人談)。ということで、「よーし、この顔つきを定着させるぞー!」という来年の目標が決定!
皆さま、今年もお世話になりました。よい年をお迎えくださいね!