AYAKOスペシャルインタビュー「この秋、アディクションはネクストステージへ」|ADDICTION
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2016年8月3日

AYAKOスペシャルインタビュー「この秋、アディクションはネクストステージへ」|ADDICTION

ADDICTION | アディクション

クリエイティブディレクターAYAKO スペシャルインタビュー

この秋、ADDICTIONはネクストステージへ (1)

これまでも一貫して、しなやかで凛とした本質的な女性美を提案してきたADDICTION。ブランドデビュー7年を経て、ついにスキンケアプロダクトが登場する。白いボトルに身を包むそれは、クリエイティブディレクターAYAKOさんのこだわりを余すところなく詰め込んだ「オイルクレンジング アディクション」だ。またそれに先駆けて、新しい「HAZY」な女性像を打ち出す2016年秋冬コレクションをローンチ。ビッグニュースのプレゼンテーションのために来日したAYAKOさんに、今の気持ちを訊いた。

Photo by JAMANDFIXText by AYANA

メイクアップを「美しく落とす」ということ

これまでのADDICTIONに、スキンケア商品がまったくなかったと言えば嘘になる。どこにでも持ち歩き、また旅を意識してプロデュースされた、肌にうるおいをチャージできる「ミスティ オン」、ウォータープルーフのカラーもするっと落ちる「アイ メイクアップ リムーバー」、かつて限定でお目見えしたマルチユースの「ビューティー オイル」や、肌を磨きあげる「ボディ スクラブ」や「クリスタル ボディ オイル」……。ADDICTION独自の視点が光るアイテムたちは、ブランドが持つスキンケアへのポテンシャルの高さをいつだって物語っていた。

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

「ADDICTIONらしいスキンケア、というものをいつも考えています。スキンケアブランドとはまた違ったアプローチの、メイクアップアーティストブランドならではの視点です。今回クレンジングオイルを手がけたのは、クレンジングこそが『メイクアップのエンディング』だと考えたからです。肌を整えて、メイクアップを施して、1日を素敵に過ごしたら、ありがとうってオフする。女性には、メイクをした責任がある。つまり、必ず落とさなければならない、ということなんです」

ADDICTIONは、ジェットセッターのためのブランドだ。旅をしているとは限らないが、日々活動的に、新しいことに挑戦している女性たち。多忙でありながら自分のスタイルを持つ彼女たちがスキンケアに求めるのは、機能性と美しさに他ならない。

「私のメイクアップアーティスト精神が、落とすことにも美しさを求めました。 だからこそ、デビュー7年を経て初めてのスキンケアプロダクトにふさわしい、 ADDICTIONらしいものにしたいと思いました。美しく装ったメイクアップをエレガントに心地よく落とし、流す。 それがこのクレンジングのテーマでした。ここでいう美しさとは、ストレスがないこと。すっと落ちるとか、香りが心地よいとか。そして​『​あと肌​』の状態​にも満足できること。綿密に作り込んだフォーミュラは、唯一無二のバランスに仕上がりました」

自分が心底納得したものしか出したくない

メイクアップを美しく落とすオイルを開発するにあたって、AYAKOさんは4つの条件を打ち立てた。「まろやかな極上の洗い心地」「信頼できるクレンジング力」「キレのある洗い流し」そして「バランスのとれた『あと肌』」。しかし、開発は難航を極める。たとえば、オイルのまろやかさを重視するとどうしても重さが生まれ、キレのある洗い流しが難しくなる。研究者たちは異口同音に「AYAKOさんの条件をすべて叶えるのはハードルが高すぎる」と断言した。

「オイルクレンジングに限らず、化学の知識に長けたラボの人間と、現場にいるメイクアップアーティストでは、発想がまるで違います。お互いに顔を合わせずに、私の想いが伝わることはなかなか容易なことではありません」

その状況を打開したのもまた「現場」のマジックだった。通常、AYAKOさんは直接ラボの人間と話すことはないそうだが、今回はそれではだめだと実際にラボまで赴き、一人ひとりに直接会って想いを伝えたという。

「その結果、一気に皆同じ方向を向き、完成まで走り抜けることができました。チームになり、わかり合えたことが大きかったですね」

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

分子量の小さいオイルを高配合することで、瞬時に汚れを絡め取り、スピーディにオフ。リッチな感触のペースト状のオイルと、粘度や厚みの異なるさまざまなオイルを緻密に計算し、最適バランスで組み合わせることで、まろやかさと軽さを両立。7種の植物オイルがあと肌に残すうるおいと柔らかさ。実に2年以上の歳月を費やしてアイデアが形となり、4つの条件をすべて満たすオイルがついに完成した。

女性の視点が生きるものづくり

洗浄力が強すぎては肌をいためるし、しっとり感が強ければぬめりを感じやすくなる。自分らしさを取り戻せるジュニパーとゼラニウムローズの香りは、強くても弱くてもだめ。すべてにおいて丁度いいところを狙った、とAYAKOさんが語るとおり、このオイルはとにかくバランスがよい。ちなみに、「ウォータープルーフのメイクアップのオフも叶えます。アイメイクをオフするときは、汚れが肌に広がるのを抑えるため、まず顔全体にオイルをなじませてから最後に目元をクレンジングしてほしい」と細やかなアドバイスをくれた。行き届いた配慮には、女性的な感覚が透けて見える。だから、使っていて心地よく、また手を伸ばしたくなる。

「ファッションも、女性デザイナーと男性デザイナーでは視点が違いますよね。男性がつくるものはファンタジー要素が強かったり、またパワーがあることも多いけれど、袖が少し通しにくかったり、ポケットがついてなかったり……ということもある。女性がクリエイトする場合は、女性の視点で、収まりのよい場所にポケットがあったり、ちょっとしたバッグの仕切りが有り難かったり。『日々の生活のなかで、ファンタジーばかり言っていられないの』という冷静な視点が救いになることもあるんです」

女性であり、日本人であり、メイクアップアーティストであるAYAKOさんだからこそ、できることがある。今後のスキンケアの展開についても意欲的だという。

「普通にスキンケアのフルラインナップを出すのではなく、ジェットセッターたちのライフスタイルを豊かにするようなものをつくりたいですね。疲れたときに手を伸ばすとっておきのセラムや、飛行機で使うフェイスパックのような。いつも、リアルに女性が求める斬新なものを生み出していきたいと思っています」

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

オイルクレンジング アディクション
価格|150mL 3500円(税抜)
発売|9月2日(金)

Page02. HAZYというキーワードが誘(いざな)う旅

ADDICTION | アディクション

クリエイティブディレクターAYAKO スペシャルインタビュー

この秋、ADDICTIONはネクストステージへ (2)

HAZYというキーワードが誘(いざな)う旅

いつも、新しいコレクションのテーマを探すために「旅先」を設定するというAYAKOさん。慣れ親しんだニューヨークを舞台にすることもあれば、未踏の地をインスピレーションソースにすることもある。2016年秋冬コレクションでADDICTIONが向かう先は、北欧だ。

「ちょうどコレクションのテーマを考えているとき、友人のスタイリスト、パトリシア・フィールドの家を訪ねました。彼女はADDICTIONを愛用してくれている人。『次はどんな世界観を描こうか悩んでいるの』と打ち明けたら、『Do you have any hazy colors?(ADDICTIONにHAZYなカラーってあったかしら?)』と言われたんです。そういえばADDICTIONにはクリアな色が多いかもしれない、と思い当たり、HAZY──霞みがかったような、曖昧なカラーをつくることに興味を持ちました」

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

HAZYという言葉が似合う場所はどこだろう? AYAKOさんはすぐに「北欧だ」とピンと来たそう。意外にも実際に訪れたことはなく、だからこそ持っている北欧へのイメージが、HAZYな世界への想像を掻き立てた。

「北欧とHAZYというふたつの単語をたよりに、バーチャルでの旅(=リサーチ)を重ねていきました。すると、ふと1枚の肖像画に行き着いたんです。儚さをたずさえた物憂げな表情で、凛とした強さがある女性。秋を感じさせる霞んだ色合い。口元のボルドーカラー、差し色のブルーに至るまで、求めるイメージとして完璧でした」

フィンランドから日本へ

その絵画の作者は、フィンランドのHelene Schjerfbeck(ヘレン・シャルフベック/1862年7月10日〜1946年1月23日)。その頃ちょうどパリでの撮影を控えていたAYAKOさんは、実物を見るためにフィンランドまで足を伸ばそうと考えた。しかし、フィンランドの美術館に連絡を取ったところ、その1枚は美術館(フィンランド国立アテネウム美術館)所蔵で、それ以外の多くの絵は出払っているという。なんと、回顧展のために日本を巡回しているというのだ。

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

「そんなわけで、私はまだその1枚に出会っていませんが、彼女の多くの絵画に会うことができたのは葉山の美術館でした。彼女の世界観から、ノスタルジーを感じるのにモダン、というADDICTIONの女性像に昇華させています。HAZYやアンティークといったトーンをメインに、肖像画に生命を吹き込むようなカラークリエイションが完成しました。特に、最初に出会った肖像画からヒントを得た、今季を象徴するグラデーションカラーたち──、ボルドーのリップやブラウンのシャドウ、ピンクベージュのネイルには、すべて『MODERN NOSTALGIA』のネーミングをつけています。違う色で同じ名前というのは異例なのだけど」

ふたつとして同じものはない「まだら」の世界

HAZYなカラーは、プロダクトに落とし込むのが難しい。霞みがかった世界に存在するのは、もやがかったような光。そこに艶めくパールを入れてしまうと、HAZYなカラー独特のマット感が消えてしまう。

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

「ADDICTIONのアイシャドウは、カラーアイテムとしての使いやすさを重視しています。パールを入れれば肌なじみやノリはよくなるけれど、HAZYな世界ではそのバランスは難しい……と悩んでいたとき、研究チームが試作してきてくれたカラーパールを点在させる手法はまさに世界観に合うものでした。たとえば『ダンサーインザダーク』というフォレストグリーンカラーでは、大粒のレッドパールを使用。面ではなく点で光らせることや、「ヴォルケーノ」というアースオレンジでは、使いやすさを損ねずに『HAZYな2つとないまだら具合』が実現しました」

ひとつひとつの模様が異なり、まさに絵画や陶芸のような、一点ものの世界観が楽しめる。圧巻のカラーラインナップに共通するHAZYというニュアンスは、ぼんやりした冴えない仕上がりとは無縁。絶妙な発色が、洗練の表情を引き出してくれる。

「実はこの『絵画』のストーリーには続きがあり、次の春へと続きます。そしてそこには、もうひとりの北欧画家の存在が。ぜひ、連作として楽しんでいただければ」

MODERN NOSTALGIA

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

リップスティック ピュア
カラー|新2色 限定3色
価格|各2800円(税抜)
発売|8月5日(金)

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

ザ アイシャドウ
カラー|限定6色
価格|各2000円(税抜)
発売|8月5日(金)

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

ブラッシュ
カラー|限定3色
価格|各2800円(税抜)
発売|8月5日(金)

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

ネイルポリッシュ
カラー|限定6色
価格|各1800円(税抜)
発売|8月5日(金)

02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

トップコート
カラー|限定3色
価格|各1800円(税抜)
発売|8月5日(金)


02この秋、ADDICTIONはネクストステージへ(1)

AYAKO
ニューヨークをベースに活躍するメイクアップアーティスト。 海外のファッション誌や、広告キャンペーン、コレクションを舞台に、カール・ラガーフェルド、スティーヴン・マイゼル、テリー・リチャードソン等の著名な写真家と数々の仕事をこなす。ペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソン、アン・ハサウェイなどといったハリウッドセレブやナオミ・キャンベルなどトップモデルにもファンが多く、音楽の世界でもアリシア・キーズ、ジェニファー・ロペスなどのアルバムジャケットやミュージックビデオを手がける。2009年クリエイティブディレクターに就任、ADDICTIONを立ち上げる。

問い合わせ先

ADDICTION BEAUTY

0120-586-683

www.addiction-beauty.com

           
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