岡部美代治が分析する「藤原美智子」という魅力人の芯(その1)
Beauty
2015年5月11日

岡部美代治が分析する「藤原美智子」という魅力人の芯(その1)

岡部美代治×藤原美智子

岡部美代治が分析する「藤原美智子」という魅力人の芯(その1)

オウプナーズでの連載打ち合わせのときに、ビューティサイエンティストの岡部美代治さんが熱望されたのが、藤原美智子さんとの対談。
藤原さんの快諾をいただき実現した際、岡部さんがテーマとして掲げたのが、「なぜそのひとは歳を重ねるほど魅力を増すのか」。
メディアで活躍する藤原さんを見ていて、ぜひそのテーマを深め、分析したいという思いが、今回からはじまる3回の「魅力人(みりょくびと)の芯」となってまとまった。

文=岡部美代治写真=原恵美子

はじめに、「魅力人(みりょくびと)の芯」とは

藤原美智子さんと久しぶりに会ってお話するにあたって、最初は「美人の秘密」というタイトルにしようかと思っていましたが、どうも美人という言葉は表面的になりすぎる気がしました。

素敵なひとは魅力溢れていて、それが“美しいひと”と感じるものだと常々思っていましたし、年齢を重ねるとともに魅力が増し、より美しいひとと感じる体験も多いのです。また、ひとの魅力にはなにか“芯”になるようなものがあると思えて、今回はビューティサイエンティストの視点から、「魅力人の芯」をインタビューを通じて探求することにしました。

「ヒラメキという芯」

藤原美智子さんに感じた魅力人の光

雑誌やテレビでのメイクや美容特集、美白商品のCMなどで活躍しつづける藤原美智子さんの姿を見ていて、年々魅力を増していることが気になっていました。
なにが魅力を増やしているのだろうかと思いつづけていたときに、今回の企画が成立し、久々に直接会ってインタビューすることができました。
10数年ぶりですが、会った瞬間、時間軸が消え、いつも会っているかのように「ようこそ」からはじまったインタビュー。さて、彼女の“魅力の芯”に火をつけているのはなになのか、聴き込んでみることにしました。

ヒラメキは映像として

いつも新しいことにチャレンジしつづけている藤原さんですが、自ら積極的に手を出すのではないそうです。
ヒラメキと直感力をもっていれば、自分の周りにあるものや、くるものから、これだというものがわかるそうです。その場合、ヒラメキは映像として映り、その映像を現実化することで、何事もうまくいくというわけです。


「チャレンジを意識することはなく、ヒラメキとしてわき起こり、そのなかでいけるという直感があったとき、やりはじめるとそれはすごいんですよ」と、藤原さんは話してくれました。

映像はフルカラー

「たとえばメイク仕事の現場でのヒラメキ」は、モデルさん、衣装、化粧品を見ているときにひらめくそうです。
「たくさんある口紅のなかから特定の1色を見てひらめくこともある。ただしひらめかない時は大変ですけど……」。ひらめいてからは仕事が早いといわれる藤原さんの流儀のようです。

「ひらめいた一瞬の映像を早くかたちにしてしまおうとする。私の場合は絵なんです」。そして映像はフルカラーで浮かぶそうです。(じつは、私もヒラメキやアイデアはフルカラーの映像で浮かぶことが多く、おなじプロセスだったのでうれしく思いました)

文字すらも映像でインプット

ヒラメキは五感で感じた刺激がきっかけになるものですが、藤原さんの場合は視覚、つまり目で見て感じ、映像として浮かび上がるそうです。
「たとえばコマーシャル撮りのとき、台詞(せりふ)が短くても、耳でこういうふうに言ってくださいと聞くんじゃダメなんです。文字で大きく書いてもらって、目からインプットするんです。だからヒラメキは映像なんですよね」

内面が映像で見えてくる

モデルさんにメイクするとき、メイクをしたまま来たとしても、素顔しか見えないし、そのひとの内面が映像になって浮かんできて、二重の像として見えてくるそうです。
このように最初に浮かんだ映像をもとに、どうすればその絵になるのかを考えて行動するスタイルは、仕事を通じて探しながら身につけたものだそうです。

おそらく藤原さんにとって、ヒラメキが映像化して、それをメイクで表現するというメイクアップアーティストとしての仕事を通じて、たくさんのヒラメキの実現化体験そのものが栄養となって身心に根づいたのではないでしょうか。
藤原さんのテレビ画像や雑誌記事を見ていて、いつもキラキラ輝いて見えるのは、じつは、ヒラメキを感じ取っているときの表情や仕草そのものが感じ取れているのかも知れません。たしかにヒラメキは魅力の芯だと感じ取りました。

次回の「魅力人(みりょくびと)の芯」は、
藤原美智子さんの「素直という芯」を解剖します
           
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