藤原美智子と早野実希子のビューティトーク（1）

ウワサの“ゴッドハンド”に出会う

藤原美智子と早野実希子のビューティトーク（1）

今、女性誌を中心に特集が組まれるほど話題の内外美容研究家、早野実希子さん。そのウワサの彼女に会いたいという藤原美智子さんのラブコールから、スペシャル対談が実現しました。

まとめ＝津島千佳Photo by Jamandfix

自分自身の病気の治癒をきっかけにして

藤原　素晴らしいゴッドハンドの持ち主がいるというウワサを耳にして、どうしてもお話したかったんです。早野さんがゴッドハンドと呼ばれる由来を紐解くため、現在の活動内容を教えてください。

ABSOLU HERBEENサロン内観

早野　現在の活動は、大きくわけて3つです。『ABSOLU HERBEEN（アプソリュハービン）』というサロンを東京と名古屋で展開していて、これがひとつ。ふたつめは最近増えてきた雑誌の取材や執筆活動です。あとはスパのプロデュースですね。いまは、来年の秋ごろに沖縄にオープンするスパの準備に追われています。

藤原　プロフィールを見ると、北里研究所で薬剤師をされていたんですね。

早野　東洋医学の研究所にいました。

藤原　薬剤師をこころざしたきっかけは？

早野　私は生後7ヵ月から14年間、気管支ぜんそくに悩まされていて、本当に危険な状況に3度ほど陥った経験もあるんです。さまざまな治療を受けるなかで、西洋医学・東洋医学・代替療法を組み合わせた療法でぜんそくが治癒したんですね。その経験から医療に携わりたいと思うようになりました。

藤原　ある意味、ご病気があったからこそ、現在の道が開けているんですね。

早野　そうかもしれませんね。北里研究所東洋医学総合研究所は日本に3つしかない世界保健機構に認められた研究所のひとつで、私がいた当時は、東洋医学系医学界の最前線で活躍されている先生が集結していた、すごい時代だったんですよ。そのぶん要求してくる水準も高くて、患者の顔を見て適切な薬がなんなのかを推察できないとカウンターにすら座れなくて、薬剤師としてかなり鍛えられましたね。
それにぜんそくで学んだ、さまざまな療法をバランスよく合わせれば、より大きな効果が得られる経験も大いに役立っていて、ひとつの疾病を診るにしても、さまざまな側面から東洋医学的に診断することの意義を常に念頭に置いて研究所では仕事をしていました。

人を幸せにする「代替療法」とは

藤原　そこからイギリスへ留学しようと思った経緯は？

早野　痴ほう症のおばあちゃんに口紅を引くと、その瞬間痴ほうがよくなることがあったんです。それを目の当たりにして、外面美容の素晴らしさに気づいたんです。また、アトピーの患者さんなど外面が変わると生き方も変わるということも知り、改めて外面と内面が連動する美容の道を探求したいと思うようになりまして。
美容、とくに代替療法を勉強したいと思い、代替療法が病院にも取り入れられ、そのような資格を国家資格として取得できるのがイギリスだったので、留学を決意しました。

藤原　なるほど。不勉強で申し訳ないんですが、「代替療法」ってどういうものを指すのでしょうか？

早野　大まかにいうと、気功、アーユルヴェーダなどの伝統医学、民間療法、食餌療法などですね。リフレクソロジーやマッサージなどもこれに含まれます。
留学時代のいちばんの思い出は、死期がちかづいた患者の枕頭（まくらもと）で牧師さんがお祈りをしている最中に患者をマッサージしたこと。なぜか患者さんが涙を流したんです。後日、その方は亡くなってしまったんですが、ご遺族から「亡くなった母が、ミキコにありがとうと言っていたよ」と伝えられて。マッサージによって、彼女はいままでの人生を受け入れることができたそうです。

藤原　ご自分の人生を肯定することができたんですね。マッサージってすごい……。

早野　私の友人もお母さまが亡くなられた直後、これまでの感謝の気持ちを込めてリンパドレナージュ（MDL）マッサージをしたら、死化粧なしでもきれいな状態になったそうです。手のちからって本当に神秘的ですね。

藤原　私も職業柄、いろんな人に触れてきましたけど、肌をつうじて相手の気も自分の気も伝わり合っちゃう。

早野　これまで1万人以上をマッサージしてきましたが、顔を見ればなんとなくその人の生活が見えるんですね。それで、身体に触れれば、相手の経験が神経・筋肉・脳など様々なものをつうじて、私のなかに入ってくるようにわかるんです。

藤原美智子と早野実希子のビューティトーク（2）につづく

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