リシャール・ミル|Richard MilleRM017 超薄型トゥールビヨン
WATCH & JEWELRY / SIHH&BASEL
2015年3月27日

リシャール・ミル|Richard MilleRM017 超薄型トゥールビヨン

Richard Mille|リシャール・ミル RM017 超薄型トゥールビヨン

厚さわずか8.7mmのケースにトゥールビヨン機構を搭載

文=渋谷康人

2008年発表のブランド初のレクタンギュラー(角型)モデルとして登場した「RM016」のケースに、トゥールビヨン機構付きの新開発ムーブメントを搭載した新作。厚さわずか8.7mmの空間に収められたこの“超薄型エンジン”は、地板に優れた剛性と電気的な特性から航空宇宙分野や電子工学分野をはじめさまざまな分野で研究・開発がおこなわれているカーボンナノファイバーを採用。またハーフスケルトンの文字盤側からは、現代の最新建築を彷彿させるトゥールビヨンキャリッジや香箱まわりの大胆で力強いデザインが観賞できる。

手巻き、縦49.8、幅38mmのホワイトゴールドケース、アリゲーターストラップ、4200万円(予価)、2011年発売予定。

BRAND HISTORY
リシャール・ミルは、「時計界のF1」をコンセプトに、「現時点で求めうる限りの最高機能と成功品質のみを採用する」ことを追求し続ける超個性派ブランド。そのあふれんばかりのオリジナリティは、一目でも同社の時計に触れれば、すぐに感じ取れるだろう。
2001年に「RM001」で時計界に衝撃的なデビューを果たすと、その後もV字型のトゥールビヨン・ブリッジや、腕の動きに合わせて巻き上げ効率を調整する「可変慣性モーメント・ローター」などの独自機構を次々と考案する。すべてのモデルはムーブメントを最小限まで肉抜きし、チタンやカーボンなどの特殊素材を採用することで、とことん軽量化を追求。

人工衛星にも使用される新素材「アルシック」を採用したモデルに至っては、メタル素材でありながら、全体重量わずか30g以下という信じられない数値を叩き出したものだ。なおかつ、ハードユースを想定した耐久性の高さも特徴であり、これまでとはまったく別次元の高級ウオッチを手掛けてきた。

あるいは、一流デザイナーのフィリップ スタルクとのコラボモデルをチャリティオークションで発表するなど、異業種との交流も盛ん。2007年は、最薄と最厚のケースサイズを誇る2品の新作を発表しており、現在、「RM001」からはじまり、「RM016」までのコレクションを展開している。鬼才、リシャール・ミルのアイデアが今後どこまで伸び行くものか、その行方が非常に楽しみである。

【創業年】2001年
【創業地】スイス、ジュラ地方
【主なシリーズ名】RM002 V2、RM007、RM010
【問い合わせ先】東邦時計、03-5807-8162

公式サイト:http://www.richardmille.com/

           
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