小林ひろ美さんに習う_2
Fashion
2015年5月15日

小林ひろ美さんに習う_2

第1回目で、香水のつけ方の間違いを指摘されてしまいました。男性には、せっかく香りをつけるんだから、汗が出るところを封じ込めるという意味合いで、脇などにスプレーする人はとても多いと思います。小林さんのアドバイスを読んで、さっそく明日からつける箇所を変えましょう(吉田十紀人)

小林さんの「美・ファイン研究所」にて。photo by IDEGUCHI Keiko

脈打つところに香らせましょう!

小林:脇は本当にダメですよ。まず香りの特徴として「あたたかいところ」につけるといいです。それと香りは「下から上に立ちのぼる」という習性があります。

吉田:そうですか。

小林:人間の身体のあたたかい部分は、脈を打っている部分ですね。ですから身体の内側、箇所でいうと手首の内側、ひじの内側、肩、ウエストの脇、そして脚のアキレス腱の上、くるぶしの裏などにつけると香りが長持ちします。

吉田:なるほど。

小林:絶対ダメなのは、身体の外側。毛が生えていて汗をかきやすいので、分泌物、老廃物と汗が混じって、香水が変な香りに変わっていきます。

吉田:僕は一番ダメなつけ方なわけですね。

小林:旅行に行くとバリ島はココナッツオイル臭いとか、ハワイはプリメリアの匂いがするとか土地固有の匂いってありますよね。

吉田:ありますね。それぞれの国の空港は独特な匂いが。

はじめの1歩 私が思うこと

photo by IDEGUCHI Keiko

小林:日本はカツオダシ臭いらしいです(笑)。魚を煮出したような匂いがきっと身体にもあるんですよ、日本人は。それと香水が混じって、摩訶不思議な香りがするらしいです。

吉田:汗が出るところを封じ込めようと、香水をつけるのはダメなんですね。

小林:それが目的なら塗るタイプですね。練りのロールタイプとか。

吉田:でも、欧米では、体臭と香水が混じり合うのが個性だって聞いたことがありますが。

小林:それは、ヨーロッパではお風呂に入らないのをごまかすのがきっかけだからでしょうね。それと空気が乾燥しているのでアルコールが蒸発しやすいというのもありますね。湿気の多いアジアで同じ量を使ったら、それはただ臭いだけです(笑)。

男も明日からできる、正しいつけ方

吉田:耳の裏側につけるのはいいんですか?

小林:後ろ側はいいですよ。耳の下からバストの中心を結ぶ逆三角形のラインの内側には絶対つけてはいけません。

吉田:首筋とか、胸元にシュッシュッとしちゃいけない?

小林:はい。その逆三角形のエリアって、走ったり、緊張したりしても特に汗をかきやすいところです。汗に香水が混ざって、さらに直接自分の鼻を刺激するので、絶対避けてください。

吉田:香りのタイプによってつける箇所を変えたりとかもありますか。

小林:そうですね。オリエンタル系の濃厚でセクシーな香りが好きで、昼間の仕事中もちょっといい匂いをさせたいときは腰から下がオススメの箇所ですね。男性がさり気なく香らせたいときはアキレス腱にシュッシュッとするのもいいですね。

はじめの1歩 私が思うこと

photo by IDEGUCHI Keiko

吉田:僕はここぞというときはスーツを着ると安心するタイプなんです。礼儀として料亭以外は上着を脱いじゃいけないので、アキレス腱はいいですね。たとえば、使っているヘアクリームに何滴か混ぜるというのはダメですか?

小林:それぐらいなら使ってもいいですが、香りは地肌につけちゃダメです。特に頭頂は避けてください。毛先にふわっとつけるならOKですね。刷り込むのはNG。あと加齢臭は襟足から出ます。気になりだしたらいつも清潔に保つようにしてください。

吉田:そうですか。

小林:枕カバーが臭うとか、タートルネックを何度も着ていると臭いというは実は加齢臭ですよ。

吉田:スーツは本来頻繁に洗っちゃダメなアイテムで、理想はブラッシングで汚れを落とすのが望まれるメンテナンス法です。匂いはどうしても残っていきますから、重ねるものはシンプルにしたいですね。

小林:鼻は麻痺します。過剰につけるとずっと麻痺が続く危険性も秘めていますよ。

<小林ひろ美さんに習う_3>に続く

           
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