「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」 FUROSHIKI│伊勢丹らしいファッション性の高い風呂敷
DESIGN / FEATURES
2015年5月25日

「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」 FUROSHIKI│伊勢丹らしいファッション性の高い風呂敷

「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」

FUROSHIKI│伊勢丹らしいファッション性の高い風呂敷

「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」の特集第4回は、伊勢丹リビングのバイヤーの八田浩志さんが、今までにない新しい風呂敷を紹介する。

人物写真=川本史織文=伊勢丹 リビング営業部 特選和洋食器 八田浩志

贈り手ともらい手の絆が深まるお手伝いを……

担当している「ベル エクラン」 (日本をはじめ世界中からインテリアアクセサリーをセレクトしたショップ)では、お客さまのパーソナルギフトへのこだわりをサポートするためにギフトラッピングのサービス (風呂敷は有料ですが) をしています。

最近はそのご要望も多く、なかには贈るものより高額な風呂敷でラッピングを注文されるお客さまも目立つようになってきました。
もちろんラッピングされた風呂敷は包装紙のようにその後捨てられることなくいつまでもお使いいただけるものとなりますので、ラッピングする風呂敷にももっとこだわりのストーリーがあれば、贈り手ともらい手の絆が深まるお手伝いができるのではないかと考えていました。

橋本バイヤーとの寝具・ベッド用品について(高橋理子)

そんな折、HIROCOLEDGEとのとり組みがもちあがり、「既存にない、ファッション性の高い風呂敷をつくりましょう」とデザインをお願いしました。

企画段階では、どのような素材にどのような染め方で、サイズやデザインのバリエーションをつけて製作するのかが議論になりました。

実際に店頭で売れているラッピング風呂敷は素材がしわになりにくいポリエステルで、サイズが35~50cm角、1000円前後のものですが、今回は贈り手ともらい手の双方に喜んでもらえる付加価値のある風呂敷をつくるために、素材は絹のちりめん、売れ筋のサイズを押さえながら、使い勝手も考えたひとまわり大きなサイズも用意することにしました。

染め方は日本が世界に誇る最新技術であるインクジェットプリントで、HIROCOLEDGEの特徴である円と直線をシャープに表現した、今までにない新しい風呂敷が完成しました。

とくに注目してもらいたい点は、
(1)インクジェットならではの精度を要するデザイン
(2)微妙なトーンちがいの多色づかい
(3)ラッピングされたときを考えてデザイン
です。

新しいインクジェット技術によるデザインの可能性に挑戦

──高橋理子さんの作品についてどんな印象をおもちですか

既存の製法の限界点まで踏み込んで、新しいデザインの価値を創造していることをとても尊敬しています。

もちろん、これまでに発表されている着物に代表されるような単色や少色による直線と曲線だけで表現されたデザインは、インターナショナルで通用する和の精神性が込められた素晴らしいデザインですが、今回の最新のインクジェット技術へのデザインの可能性に挑戦し、できあがったものは、新しいHIROCOLEDGEの世界観が表現されています。

──今回の「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」プロジェクトについて

橋本バイヤーとの寝具・ベッド用品について(高橋理子)

八田浩志さん

伊勢丹のリビングへのお客さまの期待に応えていくためには、自ら新しい商品を創造していくことが重要だと考えています。

もちろん今までにも、単一アイテムでのデザイナー協業企画商品はありましたが、今回はじめて、カテゴリーを横断してひとりのデザイナーと協業するという企画が実現できたことは、各担当バイヤーが感じている「お客さまへの伊勢丹リビングとして今なにをすべきか」という思いの共有と、なにより高橋理子さんのデザインに対する信念や人間性に魅かれたことがあってのことだと思います。

新たな挑戦として進めている企画のとり組みの経験を活かし、今後はさらなるレベルアップを目指していきます。

──3月4日(水)からいよいよ販売です

現在、最高のものに仕上がるよう、お客さまに喜んでいただけるよう準備しています。
会期中は、HIROCOLEDGEファンのみならず、衣食住すべてにわたってファッション感度の高いお客さまの多くに、各担当がこだわって製作するアイテムを集合させたHIROCOLEDGE×ISETANの世界観を体感していただきたいと思います。

八田バイヤーとの風呂敷について(高橋理子)

八田バイヤーとの風呂敷について(高橋理子)

今回のとり組みで製作する風呂敷は、いつまでもお使いいただけるラッピングペーパーとして提案したいとのお話があり、贈り物を包むとっておきの風呂敷として、また、昔ながらの風呂敷に込めた心づかいや風格、素材感に触れていただきたいとの思いがあり、正絹で製作しました。

もちろん、職人の熟練の技術と手仕事のぬくもりが感じられる伝統的な技法も魅力的ですが、正円や直線の多い精度を要する私の柄にはインクジェットプリントが適しているとメーカーの方からご提案いただき、伝統の技術にこだわらず、また風呂敷という概念にとらわれない、一枚の布としてさまざまな用途にお使いいただけるものをデザインしようと試みました。

ものを包むだけではなく、肌にもやさしい絹という素材の機能を活かし、スカーフのようにもお使いいただけるものになりました。

特集│伊勢丹と高橋理子が取り組む、2009年春の「オンリー・アイ」は、毎週金曜日公開更新!

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