Vitra|万能オフィスチェア「フィジックス」の魅力とは
Vitra|ヴィトラ
デザイナーが理想とする“堅硬と柔軟”の相互作用を具現化
現代のオフィスのためのオールラウンドチェア
イタリアデザイン界の巨匠、アルベルト・メダとヴィトラ社が、現代オフィスのためのオールラウンドなチェア「Physix(フィジックス)」を開発した。「デザインは堅硬な要素と柔軟な要素の相互作用だ。そして、その形状は設計プロセスのあいだに生まれる」――アルベルト・メダのこの言葉に象徴されるような、柔軟性と安定性を実現させるために、どのような開発過程があったのだろうか。
Text by OPENERS DESIGN
柔軟性と安定性のために、最新の技術と素材を用いる
デザイナー、アルベルト・メダ氏とヴィトラ社が、多様化している現代オフィスのために、オールラウンドなチェア「Physix(フィジックス)」を開発した。これは2本のサイドフレームのあいだに1枚のファブリックを張って、シートシェルを成形する構造で、「柔軟なフレーム構造」「伸縮性のあるニットカバー」「安定性のあるメカニズム」という3つの要素が融合した最新型チェアだ。
フィジックスのサイドフレームは座ったひとの身体に沿って柔軟に曲がる構造で、背部の2本のアルミニウムブラケットは、座面の下部のスプリングと連動しシートをリクライニングさせる。また、シートシェルを3次元に成型させるための伸縮性と高度な弾力性をもつストレッチニットの開発にも成功。サイドフレームのあいだにこのニットを張ることにより、座面と背面の一体成型を実現させた。このニットは透明なメッシュ状のためチェア本体に軽快な印象をあたえるとともに、ほかの家具と組み合わせたときの調和も考慮されている。
後ろに反ったり、振り向いたり、着座の状態のあらゆる動きをサポートするフィジックスの構造には、同時に人体の動きを最小限に抑える効果もるという。まさに“堅硬な要素と柔軟な要素の相互作用”を具現するメカニズム。この高品質なフォルムと軽快さ、簡単に調整可能な機能性は、多様化したオフィスシーンの理想に応えてくれることだろう。