My Own Watch|あなたの時計見せてください ニコライ・バーグマン × タグ・ホイヤー グランドカレラ
My Own Watch|ニコライ・バーグマン
腕時計は“思い出”そのもの(1)
トップエグゼクティブの愛用する腕時計をご紹介するこの連載。第9回目はフラワーアーティストとして日本をベースに世界で活躍するニコライ・バーグマンさん。腕時計に対する特別な想いを語ってくれた。
Photographs by JAMANDFIXText by SHIBUYA Yasuhito
時計好きになったきっかけは、奥様からのプレゼント
フラワーアレンジメントが好きな人なら誰もが知っている、東京・南青山にある「ニコライ バーグマン フラワーズ&デザイン フラッグシップストア」。その2階、大人気のフラワースクールも開催されるガラス張りの開放的な空間で、生花を愛おしむように優しく眺めるニコライ・バーグマンさん。鮮やかな手つきで瞬く間に、自立するフラワーブーケのアレンジを目の前で披露してくれた。
美しく繊細な色のコンビネーション。母国・デンマークと日本の感性が融合したその作品は、ひと目でバーグマンさんと分かる独創的なもの。サッカーボールよりもひと回り小さな花束なのに、完成するとその場の空気が心和む優雅なものに一変した。
「腕時計が好きになったのは、実はほんの4、5年前のことなんです。きっかけは奥さんがプレゼントしてくれた黒い文字盤の1本の腕時計。それまでは、腕時計はもちろん着けていましたが、特別な想いはなかった。でも今では、腕時計がないと“さびしい”と思うようになりました」とバーグマンさん。
My Own Watch|ニコライ・バーグマン
腕時計は“思い出”そのもの(2)
iPhoneでは叶えられない価値
生命ある花と向き合うフラワーアートは、時間の感覚が欠かせない仕事だ。現在は、フラワーショップ、フラワースクール、カフェ、インテリア&ライフスタイルショップを展開するだけでなく、ホテルやイベントスペースから、広告写真のフラワープロデュース、さらには音楽家の生演奏と競演して即興でフラワーアートを創作するなど、アーティストとして多彩な可能性に日々挑戦し、多忙を極める。
そんなバーグマンさんにとって、腕時計は大切な仕事の道具であると同時に、日々を充実したものにする特別なアイテムだという。
「iPhoneでも時間は分かります。でも腕時計は、それと同列には語れない特別なアイテムです。腕に着けるたびに、一緒に経験した思い出が甦る。旅行も仕事も、日々の生活の中で経験した事柄も。私にとって、腕時計は思い出そのもの。また、人としてのステイタスを語るものだとも思います」
現在は、奥様がプレゼントしてくれたブラックダイヤルの「モナコ ウォッチ」にくわえて、今日腕に着けていた、おなじタグ・ホイヤーのGMT機能付きモデル「グランドカレラ RS グランドデイト GMT」、そして生まれ故郷であるデンマークのジョージ・ジェンセンの「コッペル クロノグラフウォッチ」を愛用している。
思い出のモナコ ウォッチは、主にカジュアルなシーンで着けているという。文字盤とベルトの色合せにも、こだわりがあるようで、ホワイト文字盤にはブラックのストラップ、グレー文字盤にはブルーのストラップといった感じだ。
「今持っているこの腕時計は、これからもずっと持ち続けて、使い続けていくと思います。腕時計は特別なものだし、決して簡単に買えるモノじゃない。でも、これからも人生の節目、特別な時の記念として、少しずつ腕時計が増えていくでしょうね。気になる腕時計は他にもたくさんあります」
36歳のバーグマンさんが今もっとも気になっている時計はウブロ。50代になったらロレックスを着けてみたいという。これからもさまざまな思い出とともに、素敵な腕時計が増えていくに違いない。
ニコライ・バーグマン
Nicolai Bergmann
デンマーク出身。来日後、2000年にフラワーボックスアレンジメントを発表。北欧と日本の美意識をミックスした独自のスタイルで、フラワーアーティストとして一躍世界的な注目を浴びる。2001年に「ニコライ バーグマン フラワーズ&デザイン」ブランドを立ち上げる。多彩な活動を展開している。愛車はポルシェカレラS。