スバルの未来を占うコンセプカー

スバルらしい直線的で力強いシンプルなラインをもつデザイン、得意分野である4WDシステム、そして水平対向ディーゼルエンジン。ジュネーブモーターショーでスバルブースに姿を現したコンセプトカー、「VIZIV CONCEPT」は、スバルのこれからを占ううえで重要な1台である。

2ドア4シーターというパッケージのSUVボティをもつ、プラグインハイブリッドモデルで、2リッターの水平対向ディーゼルターボエンジンにリニアトロニックと呼ばれるCVTを組みあわせたうえで、フロントに駆動と発電兼用のモーターを1台。リアには駆動専用のモーターを2台搭載する。

VIZIV CONCEPTにはプロペラシャフトが存在しない。そのため、フロアを低くすることができたため、広い室内空間の確保にも成功しているという。

これはフロントとリアの駆動力が完全に独立化され、リアの駆動力をモーターが100パーセント担当する、スバルの次世代AWD技術のひとつ、「リヤ独立モーター駆動タイプ シンメトリカルAWD」と呼ばれる機構による恩恵のひとつだ。

走行時にはすべてのタイヤの駆動力を独立制御することで、ドライバビリティを向上させるという。具体的には、ハンドルを切った時はリヤの駆動力を増やし、ドライバーの操作に即座に反応する特性に。ハンドルを戻した時にはフロントの駆動力を増やし、安定性重視の特性にする。

ストップ＆ゴーを繰り返す都市部では、発進時には全輪をモーターで駆動し、トルクフルで低燃費、静粛性の高い発進、加速を実現する。また、コーナリング時には旋回外側後輪のトルクを増やし、内側は減らす制御を行うことで、クルマに内向きのヨーモーメントを発生させ、クイックでスムーズなコーナリングを実現するのだという。

SUBARU VIZIV CONCEPT｜スバル ヴィジヴ コンセプト
ボディサイズ｜全長4,320×全幅1,900×全高1,510mm
ホイールベース｜2,640 mm
エンジン｜2リッター 水平対向4気筒 DOHCディーゼルターボ
トランスミッション｜リニアトロニック（CVT）
駆動方式｜リヤ独立モーター駆動タイプシンメトリカルAWD
タイヤ ｜245/45ZR20