Diary-T 256  常に裡から、
Lounge
2015年4月15日

Diary-T 256  常に裡から、

Diary-T

Diary-T 256  常に裡から、

文・アートワーク=桑原茂一

長い人生で学んだ、一番大切なことは、

過去ではなく未来を信じて生きること。

情熱を持って現実を生きる、その実感が常にあるか。

…どの時代に生きるかではなく、
どのような時代を迎えたいか。

今、現実にあることは、
過去に行った自分たちの結果でしかないはず、

将来へ、見果てることのない夢へ、

挑戦を継続するだけだ。

その中に真実があれば、終焉を向かえることは永遠に
ないのかもしれない。

菊池武夫の本より

御歳73歳で New Beginning することの気合いに感動する。

野口晴哉bot ‏@nharuchikabot
健康とは、安全無事な肉塊をいうのではない。 常に裡から、活き活きした力を産み出してやまない、
そのはたらきこそ健康というのだ。

常に裡から→→↑

裡から、うちから、
ここが生きる生命力のすべてなんだろうな。

安全無事の肉塊

アメリカ人の健康志向に惑わされて来た私たちの歴史にも

New Beginning を起こさなければならない。

これらを大前提にした上で、

御歳73歳で New Beginning することの気合いに感動する。

なんて若輩者がおこがましいことをいってはいけないな。

その歳になってみなければ分からないことは
口にサイレント。

で、このことは何度か書いたことがあるので

またかの健忘症を覚悟で話せば、

その昔、クラブキングを始めるときに遡る記憶だ。

そう、タケ先生にこう言われたのだ。

注釈。菊池武夫さんのことを私はタケ先生と呼ばせて頂いています。

”タケ先生、

東京からもクラブカルチャーを発信したいでごんす。”

タケ先生:

”今、この国に文化はないよ。

しかも文化が生まれることはこの先もないでしょう。”

逃げ場の無い厳しい一言だった。

凍り付いた微笑みを溶かす術を持たなかった不甲斐なさを呪った繕ったあのときの自分を忘れない。

負けたくなかった。その言葉の威力にひれ伏したくなかった。

しかしこうして時間経過俯瞰するなら
タケ先生の言葉通りに帰結したのかもしれない。

文化云々や能書きはともかく、
鋭敏に的確にマーケティングを司ることで財を成した人が成功者と呼ばれ尊敬されているこの国の現実は曲げられない。
その一点からみれば、
私ほど分かりやすい負け犬もいないだろう。
これはすねているのでも開き直っているわけでもない。
事実を真摯に受け入れ明日を切り開かなければならないのだから。成功者の言葉は誠に重いのです。

あなたは、現実が、事実が、ちゃんと見えてますか?

日々私は今日という時代から改めてそう問われているのだと思う。

自分ではみえているつもりでも、
己の吐き出す恥ずかしい汚物を真っ正面からみることを拒み、
みてみぬふりをしているのかもしれなななない…
悪臭の犯人こそ私自身なのかもしれなにぬねの…

幕間

で、そのタケ先生のニュービギニングをお祝いして開かれた
レセプションでタケ先生のこれまでのファッションショーの足跡を写し取った写真に邂逅した。

ロンドンのシーンがいつも憧れだった。
みたこともないモダンでスタイリッシュな未来を
タケ先生はいつも私たちにみせてくれた。

幸運にも私も数回ショーの音楽を選曲させていただいた。

価値観を壊す喜びもいつもロンドンのクリエーターから。
ものまねはしないという覚悟の街ロンドンこそが世界を動かすと信じていた。それがclubking co.の始まりでもあった。

after311以降
誰もが同じスタートラインに並んでいるのではないだろうか?
もうここからは誰が最後に生き残るかは分からない。

クリエーションとは?
その答えを生きている間に求めるのを止めてみるのはどうか…
最近、つくづくそう思う。
また分かりにくいことをつぶやく
しっかり整理してからにしましょう。
はい。
自問自答。

もってうまれたそのひとのスタイルは
見えない大きな存在からの贈り物かもしれない。
いい意味でも悪い意味でも超えられない生の定めだ。

つまり足のきれいなひとはとても洋服が似合うのです。
タケ先生は本当に足がきれいだ。
その所為ではないだろうが歩くことも大好きだそうで、
いまやそれは禅の境地に達しているとか…
すべてのクリエーションがもし模倣から始まるなら
私もまた歩き始めなければ。あっ、手と足が同時に出た。
このアクションも小さなニュー越谷ではなく
ニュービギニング!

子供は父親の背中をみて育つという。

タケ先生の背中をみて育つ子供たちがこの夜も集合した。

まぎれもなく私もその子供のひとりである。

タケ先生、73歳のお誕生日、おめでとうございます。

タケ先生が始動したのだ。

思わずブラボー!とつぶやかずにはいられない。

ある夜の出来事だった。

感謝。

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