新型Aクラス出撃準備完了|Mercedes-Benz
Mercedes-Benz|メルセデス・ベンツ
新型Aクラス出撃準備完了
メルセデス・ベンツはジュネーブモーターショーで8種の新モデルを4つのクラスで発表。焦点となったのは、あたらしい「Aクラス」のワールドプレミアだ。
くわえて、SL63 AMGが、同時にワールドプレミアとなったほか、新SLクラス、およびE300ブルーテックハイブリッドがヨーロッパプレミアを果たした。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
Aクラス大変身
メルセデス・ベンツからついに新型Aクラスが公開された。従来の「サンドイッチコンセプト」をすて、AMGメンバーが開発初期から参加、先代より18cm低くなった車高で、スポーティなデザインへと大転換を果たすと同時に、cd値0.26を達成した。
この新型Aクラスは、エンジンちがいでガソリン3種類、ディーゼル3種類、計6種類のバリエーションが用意され、アーバン、スタイル、AMGスポーツと、3つのラインに区切られるようだが、うち、最高出力155kWの能力をもつ、2.0リッターガソリンエンジン搭載のA250というモデルで、内燃機関をもつメルセデス・ベンツ車史上もっとも少ないのCO2排出量、99g/kmを記録したという。さらに、直噴、ターボチャージング、スタートストップ機能といった既存の技術にくわえて、1.6リッターガソリンエンジンには低負荷時の空気の流入を制限する「カムトロニック」という技術がはじめて投入される。
AはアタックのA
戦略的には、おなじアーキテクチャーをベースにするBクラスとともに「メルセデス・ベンツ2020」と称される今後の事業計画の牽引役をになう新型Aクラス。ダイムラーのCEO、ツェッチェ博士によれば「AクラスのAはアタックのA」で、デザイン、環境性能、そして全長4,292×全幅1,780×全高1,433mmというボディサイズからいっても、アウディA3やBMW 1シリーズといったプレミアムコンパクト市場についにメルセデス・ベンツが真っ向から斬り込む格好だ。
スマートフォンとの緊密な連携
オプション扱いにはなるものの、インフォテインメントシステムをスマートフォンに統合するアイデアもアピールされている。最初はiPhoneとの連携となるが、ほかのOSにも対応していく方針だという。
それ以外にもメルセデス・ベンツならではの衝突警告システム、ブレーキアシスト、オプションとしては事故がおこることが避けられない場合に、ベルトを引き締め、窓を閉める「プレセーフシステム」といった、安全技術が採用されるが、そのいっぽうでインテリアデザインは、これまでのAクラスの印象とは大きくことなる、落ち着いたものになっている。
外観は前述のとおりスポーティさを打ち出したものだが、A250 スポーツ、A220 CDIスポーツと呼ばれるモデルには、「ダイヤモンドグリル」と名付けられた特殊なフロントグリルと、5スポーク18インチの軽量合金フレーム、235/40 R18タイヤ、赤いブレーキキャリパー、専用フロントアクスルにセッティングのちがうサスペンションなど、ビジュアル、装備ともにAMG特製のアレンジがはいり、コンセプトモデルにもっとも近い形に仕上がるようだ。
標準で6段マニュアルトランスミッション、オプションで7段デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせ、ドイツでの発売は今年7月から。