Diary-T 160 THE CRAFTIVISM taishi nobukuni
THE CRAFTIVISM taishi nobukuni
NEWLY OPEN / FR 11.11.2011
小雨降る銀座の街角をいくらか迷い、
忽然と現れた真実一路の駐車監視員にフラッシュをたかれ
風を食らって迅速移動し、
地下にはイタリアン・レストランのフラッグのある
コンパクトなビルの五階で開催中のTHE CRAFTIVISM taishi nobukuni内覧会に
どうにか到着した。
まず受けつけに頭を垂れ、見上げれば、
ハッとするほど仕立ての良い三つ揃いのスーツを
ビシッ(最大音量で)と決めた。
いつもの信国くんが笑顔のオーラで辺りを照らしていた。
“特注で作らせたんですよ。”こだわりのオーディオ。これも男の夢だ。
思い起こせばもう十年以上前になると思うが、九州福岡博多天神?
のマンションの一室で初めて彼にインタビューした時と変わらず。
変わらずというのは彼の落ち着いたオーラのことで、
容貌や風貌は無論、
月日の経過に伴う経験を積み重ねや心身のた分だけ完璧に変化しているのだが……
一言で言えば、
あの頃よりもはるかに断然かっこよくなっている信国くんがそこにいた。
元々長身でハンサムな彼だが、
その幸運な土台の上に、しっかりと積み上げ生きてきた実績と経験が
そしてその揺るがない自信が彼の風貌を見事に、“いい男”度を磨き上げていた。
そう、ほんの1年ほど前のdictionaryインタビューで語っていたテーラー修行が、
こうして夢のかけら?であるテーラーサロンを誕生させたのであろう。
あえて口ばし入れるなら、
揺るがない自信は、明快な目標を定め、それを実現させる。
このオーソドックスな定理法則はいつの時代もスタンダードなものだが、
しかしだからこそ男の生き様としては、不動の美学なんでごわす! たぶん。
とまるで明治を生きた男のような感慨が胸を膨らませたかと思えば
威厳が歩いているような古き男のムスタッシュもなかなか悪くないなどと妄想し、
かかとが三センチばかり高くなったシークレットシューズを履いてしまったような
高揚感が押し寄せたりもするものだから(私はもち履いたことはないのだが)
きっと、小雨振る銀座の裏道をパーティーを断念して足早に進む私の両肩からは、
あの遠いNYの街のマンホールからの立ち登るスチームのごとく、
白い蒸気がゆらゆらと立ち上っていたに違いない。
えっ、それって、単に熱があって身体が熱かっただけじゃないの?
そうともいう。つまり贅沢とは無縁の寒い冬を乗り越える決意を自分に課すための
分厚いツイードのスーツを信国くんに相談しようとルンルンしているだけなのだ。
脱線トリオ転覆トリオ三馬鹿トリオ、トリオザパンチ……
今日もaii abut阿呆鳥は鳴く。
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