LEXUS GS450h|新型にはやくもハイブリッド
Lexus GS450h|レクサス GS450h
あらたなフラッグシップにはやくもハイブリッド
トヨタは、先日ペブルビーチ・コンクール・デレガンスで公開されたばかりのレクサスGSシリーズのハイブリッドモデル450hを発表した。
文=松尾 大
システム出力252kW、CO2排出量145g/km
レクサスから登場するGSシリーズの事実上のフラッグシップモデルたる450hの概要があきらかになった。GSのボンネットの下に搭載されるパワーユニットは、直噴システムD-4Sを採用した3.5リッターV6アトキンソンサイクルエンジンと2つの電気モーターからなり、エンジン単体、モーター単体、あるいはその両方で後輪を駆動する。エンジンについては「新設計の2GR-FXE」とするメディアもあるが、2GR-FXEはすでにレクサスRX450hに搭載済みのため、新設計かどうかは不明だ。システム出力は252kW(343ps)と公表されている。バッテリーについてはリチウムイオンの採用を見送られ、今回もニッケル水素電池となった。
動力性能は最高速度211km/hでリミッターが作動、0-60mph加速が5.6秒と現行モデル並みの性能を誇りつつ、燃費は従来モデルにくらべ30パーセント向上したというから、18.5km/ℓ程度とみられる。さらにCO2排出量も145g/kmで、トヨタとしては米国でのSULEVIIの認定を目標としているという。ドライブモードは5つのモードが設定され、ノーマル、エコ、スポーツS、スポーツS+、EVモードとなっている。
ボディはスポット溶接の箇所を増やし剛性を大幅に高めた。サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン、リアにマルチリンクとなっており、フロントとリアのコントロールアームをアルミ製にすることで、バネ下重量を低減し、アジリティを向上させているという。
また、このGS450hにはレクサスダイナミックハンドリングシステムという4輪操舵システムが搭載される。アダプティブバリアブルサスペンション(AVS)、ダイナミックリアステアリング(DRS)、可変ギアレシオステアリング(VGRS)ビークルダイナミクスインテグレーテッドマネジメント(VDIM)などからなるもので、コーナリング時に車速、操舵方向とドライバーのステアリングへの入力角をモニタリングし、4輪の最適な操舵角を計算、ターンインレスポンス、リアグリップ、車両の安定、全体的なアジリティを向上させるものだとしている。
DRSは車速とヨーレート、操舵角、操舵速度および横Gをモニタリングし、後輪にたいし、最大1.5度の舵角を与える。なお、後輪は50mph(約80km/h)までは逆位相、それを超える速度になると同位相となる。タイヤは標準で225/55R17、オプションで235/45R18となる。
安全面では、運転席・助手席のニーエアバッグをふくめ10個のエアバッグを標準装備するほか、ダイナミックレーダークルーズコントロールシステムや、ドライバーの目をモニタリングし、居眠りなどをしてしまった場合、警告音を出し、ブレーキをかけるシステムがレクサスでははじめて搭載されている。
エクステリア、インテリアについてはノーマルのGSとくらべ、大きな変更はないが、ヘッドランプをロービーム、ハイビームともにLEDとしたほか、ヘッドランプ下部とテールランプにもL字型にLEDが配されている。また、竹の強化材を用いたステアリングホイールにも注目したい。
Lexus GS450h|レクサス GS450h
ボディサイズ|全長4,850×全幅1,840×全高1,455mm
ホイールベース|2,850mm
車両重量|1,900kg
エンジン|3.5リッターV型6気筒+モーター
最高出力|252kW(343ps)
燃費|18.5km/ℓ
CO2排出量|145g/km
駆動方式|後輪駆動