Mercedes-Benz|メルセデス・ベンツ 新型5.5リッターV8エンジン
Mercedes-Benz|メルセデス・ベンツ
2012年SLK55にAMGの新エンジンを搭載
メルセデス・ベンツは、AMG製の新5.5リッターV8エンジンを発表し、SLK 55 AMGの2012年モデルに搭載すると公表した。8気筒のパフォーマンスと、4気筒の経済的な燃費を両立し、類を見ないほどの高効率を生み出す技術は、F1にインスパイアされたという。
文=小池りょう子
V8ツインターボより高出力、低燃費な8気筒エンジン
AMGの新型V8エンジン「M152」は、最高出力が310kW(422ps)、最大トルクは540Nm 。「M152」のベースとなる昨年発表された「M157」(5.5リッター ツインターボ V8)と比べ、燃費は約30パーセント改善し、SLK 55 AMGに積まれたさい、8.5ℓ/100kmという従来の3.5リッターエンジンと同等の数値を記録するという。これにより、SLK 55 AMGは同セグメント内ではトップクラスの燃費性能となり、CO2排気量も199g/km低減された。改良ポイントとしては、エアインテークダクト、シリンダーヘッド、バルブドライブ、オイル循環システム、クランクケースなどが挙げられている。
F1技術の応用
飛躍的な燃費の改善は、AMG Cylinder Managementという新機能によって達成された。これは、8気筒のうち4気筒が休止し、残り4気筒で走行に十分なトルク230Nmを発生させる技術で、このM152では、2番目、3番目、5番目、8番目の気筒がエンジンの低負荷時にオフになる。約750hpもあるF1のV8エンジンが、低速でのコーナリング時やセーフティ走行時に2気筒もしくは4気筒をオフにするという技術の応用でもある。
この新エンジンを搭載した新型SLK 55 AMGは、2011年9月のフランクフルトモーターショーでの発表を予定している。
AMGは今後の数年間で、この新型V8エンジンの燃費向上とCO2排出量などを改善する対策をおこないつつ、ドライビングパフォーマンスの新境地を目指していく。