Diary-T 73 「のどか」
Lounge
2015年4月24日

Diary-T 73 「のどか」

Diary-T

Diary-T 73 「のどか」

文・アートワーク=桑原茂一

101 Pirate Radio Hits [Import, From US]

Album Details

2009 four CD collection containing 101 tracks that rocked the UK in the '60s during the heyday of offshore pirate radio stations.
While the BBC had control over what could and could not be played over the airwaves, free-thinking individuals retaliated against the system and set up their own radio stations that were broadcasting or transmitting signals illegally from off-shore vessels.

Across the nation, the British youth were influenced more by what they heard on pirate radio than any legitimate BBC broadcast!
Features tracks from The Beach Boys, Small Faces, Ike & Tina Turner, Manfred Mann, The McCoys, The Turtles, The Hollies, Jackie Wilson, Brenton Wood, Donovan, Procol Harum and many others.
EMI.

アルバムの詳細

沖合海賊局の絶頂期の間、英国を60年代の中で揺り動かした101本のトラックをふくんでいる2009年の4cdの収集。
BBCが放送波に発射されることができて、発射されることができなかったことの制御をする間、自由思想をいだく個人はシステムに報復して、沖合船から不法に信号を放送していたか、送っていた彼ら自身のラジオ局を建てました。

国の全域で、英国の青年は、どんな合法的なBBC放送よりも彼らが海賊放送の上で聞いたものによって影響されました!
ビーチボーイズ、小さな顔、アイクとティナ・ターナー、マンフレッド・マン、McCoys、カメ、モチノキ、ジャッキー・ウィルソン、Brentonウッド、ドノヴァン、プロコルハルムと多くのほかからの特集トラック。
(翻訳ピカイチによる)
laurent anzai momy's

パリに住むローランから送られてきた101 Pirate Radio Hitsを聞いている。
101 Pirate Radio Hits
ヒット曲は時代を反映するのは承知だが、英語の歌詞を翻訳ピカイチで日本語にしても肝心なところは伝わらない。
そこに住んでそこに住むひとたちと時代を共有してはじめて、そのヒット曲のヒットした真の意味が理解できるのだと思う。

にもかかわらず、60年代後半から今日までず〜と、聞いてきた。
ところどころで、現地にしばらく滞在したこともあるから、多少の理解はあるものの、あとは、そんな感じで聞いてきたのだ。
で、そんな紛い物の聴き方しかできなかった音楽愛好家にも
なんとなくわかることがある。それはその音楽が生まれた時代のスピード感だ。
ローランが送ってくれた音楽はほぼ60年代に生まれた音楽だろう、全部聞いてないがたぶん。
私は70年代の後半のパンクムーブメントのころのロンドンの海賊放送はかなり必死で聞いている。
そのころと較べて、一言でいえば、「のどか」だ。

ロンドンは階級社会だし、貧富に差も激しいし、当然人種差別もある。
アジア人で言葉が話せなければその差別はかなり堪える。
それはともかく、ロンドには公園も多く、可愛らしいリスが時折顔を出して餌をねだるほど自然が深い。
つまり誰にで簡単に共有できる「のどか」がそこら中にある。

人間が人間を忘れないですむように大変賢く環境が守られている。
といって原子力に頼らないというわけでもない。
先進国としての威厳を凛と構えたうえで、他国からもきちんと尊敬される社会が守られている。といった感じだろうか。
話は「のどか」だ。

私の知っているロンドンはあくまでもファッションや音楽を生活の中心に据えて生活している方々のことしかわからないが、態勢としてはあまりせかせか仕事をしない。風にみえなくもない。
そう、どこか「のどか」なんだ。な。
血液があんまりドロドロしないように自然と社会のあり方が
仕組まれているといったらそれは言い過ぎだろうが、でも彼らの生活の方が豊かに見える。

懐かしい時代の音楽を聴いていると、私の心持ちまでが「のどか」になっていく。
当時はそうとう激しい音楽だったはずだろうが、それでも今聞くと「のどか」だ。
音楽はどこにでも溢れていて、あえてムキになって聞く必要はない。
そんな風にいつのまにか音楽があってもなくてもいいものようになっているが、
海賊放送を聞くために小さなラジオにかじりついた音楽愛狂家としては、
もしかして、インターネットやテレビやラジオから音楽が消えたら…

と考えると「のどか」な音楽が一瞬にして、のどから手が出るほど聞きたいものになるのではないかと
いまのところ想像している。

海賊放送とは? にご興味のある方はご自分でご確認を。

In the 1960s in the UK, the term referred to not only a perceived unauthorized use of the state-run spectrum by the unlicensed broadcasters but also the risk-taking nature of offshore radio stations that actually operated on anchored ships or marine platforms.

A good example of this kind of activity was Radio Luxembourg located in the Grand Duchy of Luxembourg. The English language evening broadcasts from Radio Luxembourg were beamed by Luxembourg licensed transmitters. The audience in the United Kingdom originally listened to their radio sets by permission of a Wireless License issued by the British General Post Office (GPO). However, under terms of that Wireless Licence, it was an offence under the Wireless Telegraphy Act to listen to unauthorised broadcasts, which possibly included those transmitted by Radio Luxembourg. Therefore as far as the British authorities were concerned, Radio Luxembourg was a "pirate radio station" and British listeners to the station were breaking the law (although as the term 'unauthorised' was never properly defined it was somewhat of a legal grey area). This did not stop British newspapers from printing programme schedules for the station, or a British weekly magazine aimed at teenage girls, Fab 208 from promoting the "DJs" and their lifestyle (Radio Luxembourg's wavelength was 208 metres (1439, then 1440 kHz)).

Radio Luxembourg was later joined by three other well known pirate stations received in the UK in violation of UK licensing, Radio Caroline, North and South, plus Radio Atlanta which became Caroline South and Radio London, all of which broadcast from vessels anchored outside of territorial limits and were therefore legitimate. Radio Jackie, for instance (although transmitting illegally), was registered for VAT and even had its address and telephone number in local telephone directories.

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