BMW ActiveE|ビー・エム・ダブリュー アクティブEジュネーブにて公開
BMW ActiveE|ビー・エム・ダブリュー アクティブE
EVコンセプト、メガシティビークル第2弾
BMWは、3月1日より開幕するジュネーブモーターショーに、メガシティビークルの第2弾となる「BMW ActiveE」をお披露目することを発表した。
Text by OPENERS
1シリーズ クーペベースのEV
BMWは以前よりメガシティビークル(以下、MCV)と称するEVコンセプトの開発をおこなっていた。そのMCVのひとつである1シリーズ クーペをベースとする「BMW ActiveE」が3月1日より開幕するジュネーブモーターショーにてお披露目されることとなった。
BMW ActiveEは、昨年、日本でも実証実験がおこなわれたMINIE同様、ゼロエミッション走行におけるあらたなフェーズを向かうもので、この試みは、BMWによる次世代モビリティコンセプトを目指す「Project i」の一環として開発されているクルマである。この電気自動車にかんする研究を展開するおもたる目的は、都市におけるより高次なモビリティ社会をMCVで形成するというもの。BMWは世界各国において電気自動車のさらなる普及を試みるという。
昨年は世界各国で600台以上のMINI Eが投入され実証実験がおこなわれており、2011年は約1,000台のActiveEを使用してまずアメリカ、ヨーロッパ、中国から開始される予定だ。日々の生活における電気自動車の実用性や、顧客による要望をより深いレベルで探求し、そこで得られたフィードバックを直接、2013年の実売に向けたMCVの生産に活かすことがこの実証実験の眼目である。
BMWが推し進めるエアロダイナミクス、軽量化、高性能なパワートレインをもちいてプラグインハイブリッドなどを開発し、環境性能とファン・トゥ・ドライブとを両立させたクルマを提供するエフィシエントダイナミクスは、環境問題を念頭においたクルマづくりのまさに草分け的な取り組みである。「project i」は、その発展形ともいえるだろう。
ActiveEが搭載するパワートレインはというと、最高出力125kW(170bhp)、最大トルク250Nmを発生し、0-100km/h加速を9秒で駆け抜けるハイパフォーマンスなもの。新開発されたリチウムイオンバッテリーを備え、1回の充電で160kmの航続距離を記録している。
ActiveEは、MINI E同様に内燃車両のボディ構造がそのまま使用される。EV開発での大きな問題点として挙げられるのが、大量のバッテリー搭載による増重であるが、その点にかんしてBMWは、「可能な限りの軽減を試み、最適化をおこなった」としている。その一方で、実用性も度外視しておらず、ActiveEは内燃車両でエンジンブロック、タンク、トランスミッションが位置していた3カ所にバッテリーを収納することで、1シリーズ クーペ同等の室内空間を確保、200リットルのラゲッジスペースを備え、口径46インチのゴルフバッグが2個まで収納可能だという。
デザインにかんしては、1シリーズ クーペの力強いプロポーション、ダイナミックなアピアランスはそのままだが、内外において、電気自動車としての特徴も備わっている。車体は、アルペン ホワイトといわれるカラーで染められており、ボディ全体に電気の流れを模したようなシルバーカラーのグラフィックがほどこされている。足まわりにかんしては、軽量な16インチのアロイホイールを履き、よりスポーティな5スポークの17インチホイールも設定可能。
インテリアにかんしては、青いステッチをほどこしたパールグレーのダコタレザーシートを装備。ダッシュボードやステアリングの後部にもボディカラー同様のアルペンホワイトを採用し、内外で一貫したデザインが保たれている。