各方面から熱く注目されるブーツコレクションの詳細をキャッチ

「もっとリアルで履きやすいニュートラルな靴があってもイイ」。そんなコンセプトから生みだされたバッカス。2004年のNYコレクションにて華々しくデビューを飾り、確実にファンを増やしている今話題のシューズブランドだ。北イタリア･フィレンツェに拠点を構え、東京のデザインチームとのコラボレーションにより生みだされるプロダクトは、グランメゾンでは表現しきれない「遊び心」に富んだもの。その一方で歩きやすく頑強な作りなど、シューズ専門ブランドならではの「安心感」も同時に追求しており、顧客からも「大人の男性が楽しめるリアルシューズ」、「リラックスしつつも品の良さを感じさせる靴」など評価も高い。マテリアルにもこだわっており、サンタクローチェ産の厳選レザーを使い人体工学に基づいた独自パターンを取り入れており、履きやすさや安定感だけでなく美脚効果を兼備しているところも見逃せない。ブランドの歴史は比較的浅いものの、その顧客リストにはジュード･ロウをはじめ世界的な俳優やアーティストなどのセレブリティが名を連ねており、いかにバッカスの靴が魅力に溢れているかを物語っている。

そんな要注目ブランドの最新コレクションにおいて、特に完成度の高さを誇るのがブーツシリーズ。旬を捉えたファッショナブルなデザインと伝統の職人技を注ぎ込んだ逸品は、リリースと同時に各方面で注目を浴びているのである。

モデル名「ODESSA」はバッカスを代表する人気の一足。ウクライナの港湾都市であるオデッサの歴史背景の深さや、神秘的な街並みの美しさにインスパイアされたショートブーツだ。シンプルなストレートチップはドレススタイルには勿論、カジュアルな装いにもマッチする万能選手。サイドのダブルリングが全体を引き締めるアクセントとなっている。ソールはレザー製で職人的なヒドゥンチャネル製法を採用。マッケイ独特の薄仕立てが甲の低さと相まって、非常にスマートでスタイリッシュなルックスを作りだす。甲高を抑えたデザインはバッカスのシグネチャーとも言えるもので、ワンサイズアップにてはくのが“通”とされている。アッパーにはイタリアのブランドオリジナルのホースハイドを使用。高密度な革材特有のリッチな光沢と風合い豊かな表情が足元に備わる逸品レザーだ。また、見た目よりも軽量で長時間履いても疲れにくいことも、このモデルのポイントになっている。

モデル名「NOMAD」はその名の通り遊牧民から発想した一足。「移動する者とその精神」をテーマにしており、毛足の整ったヌバック素材、「アズキ」と呼ばれる足入れ口の縫い取りが牧歌的な暖かみを感じさせてくれる。木型は「ODESSA」と同様のラウンドタイプの“BANANA”ラストを使用。アッパーデザインはいわゆるペコスタイプだが、低く抑えた甲やシングルマッケイならではの薄ソールにより、ドレッシーな要素も併せ持つ。アッパーの革材はブランドオリジナルのタンニング･ヌバックを使用。吊り込み後に残るエンボスの風合いやパウダリーなルックスが印象的。インナーにはサックスブルーの革材を使用しており、ダークな外観との対比で美しさが際立つコンビネーションになっている。

モデル名「ODESSA-e'lite」はバッカス創立7周年を記念したアニヴァーサリーモデル。最大のポイントはエキゾチックなパイソンスキンにある。切り替えのない希少な大判スキンを、一足に当たりパイソン2匹分を費やした非常に贅沢なモデルである。木型は今季新たに開発した“TROJAN”ラスト。適度なボリュームを持たせたラウンド型で、安定感ある履き心地とシャープなフォルムを両立させたもの。踵部分にバッカス独自のセットイン･ヒール･スタビライザーが据えられ、ズレがちな踵をしっかりホールドしてくれる。

モデル名「SYNAPSE」は今シーズンのコレクションのなかで特に評価の高かったモデル。コンバットブーツをベースにアレンジを加えたミリタリーテイストの一足は、「ミッション中の工作員の精神性にフォーカス」したデザイン。木型は「ODESSA-e'lite」と同様の安定感に優れた“TROJAN”ラスト。特に見どころである革材には、オイル感を高めた最高級カーフを用いている。ハンドフィニッシュにてスモーキーに仕上げられたカーフレザーは、分厚くタフなヌメリ感が最大のポイント。「ODESSA-e'lite」と同様、踵部分にはセットイン･ヒール･スタビライザーを採用。レースアップスタイルながらジッパーも併用しており、より着脱が容易な仕様になっている。

スポーティにはけるドレス靴をOPENERSにて先行紹介

渾身のブーツコレクションが今季のニュースであることは間違いないが、さらに話題を攫うニュープロダクトがバッカスにはある。それがOPENERSの先行紹介となる「CALFORNIA」だ。そのスポーティなクッションソールから一見スニーカーを思わせるが、アッパーはレザーメイドのチャッカブーツタイプ。コンストラクションもスニーカーモールドではなく、完全にドレスシューズファクトリーにてラスティングとソールの取り付けを行った、手間ひま掛かった高級靴なのだ。

ポイントはスエードにプリントを施したアニマルパターン。布帛や化繊素材ではないのでリアルなワイルドさを纏った仕上がりが素晴らしい。また、内装もきっちりレザーを張っており、クオリティの高さは一目瞭然。快適かつスポーティにはけて重厚感あるインパクトまで足元に備わる新機軸のドレスシューズ。これは絶対に見逃せない。

ディオネ
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