創業者ピエール-ジャケ・ドローの生誕300周年を記念した、超希少なオートマタウオッチ｜JAQUET DROZ

JAQUET DROZ｜ジャケ・ドロー

世界限定8本。自然と動植物の姿を芸術的な時計製造技術で表現した「バード・リピーター生誕300周年記念モデル」

ジャケ・ドローより、創業者ピエール-ジャケ・ドローの生誕300周年を記念し、メゾンの持つすべての技術をひとつの腕時計に集結、オートマタとミニッツリピーターを融合させた「バード・リピーター」が世界限定8本で発表された。

Text by OZAKI Sayaka｜Edit by TSUCHIDA Takashi

ラ・ショー・ド・フォンの豊かな自然と生息する動植物を端正に表現した傑作

ジャケ・ドローから、2012年に発表されたオートマタウオッチの系統を受け継ぐ新作「バード・リピーター」が登場する。ホワイトマザーオブパールとブラックオニキスを配置した文字盤に、18Kレッドゴールド製の彫金細工が施され、鳥の多彩な動き、卵の孵化を表現。背景の川に生命が吹き込まれたかのような見事な仕上がりだ。

この手作業で彫刻と彩色が全面に施された動きのある壮大なキャンバスは、47ミリ径の18Kレッドゴールド製ケースに収められ、最も精巧な複雑機構のひとつに数えられるミニッツリピーターの音色を響かせる。

ジャケ・ドローは自然主義の流れを汲み、オートマタに息吹を吹き込んでいる。前景には、スイスの渓谷に生息し、美しいさえずりと人間との近さで知られるコマドリの姿が描き出されている。

右側の背景に見える農場は、300年前にピエール-ジャケ・ドローが誕生した風景をモチーフにしたものだ。時分表示の左側には、青々としたラ・ショー・ド・フォンの渓谷を縫うように流れるロンド川、そして前面には、リンドウ科のゲンチアナが渓谷に咲き誇る姿が象られている。ゲンチアナは、乾燥させた茎を時計職人が部品の最終研磨に用い、また地域の名産として親しまれている薬草酒の原料としても知られる植物だ。

鳥の巣の両側には、ラ・ショー・ド・フォン特有の自然の景色が広がっており、赤い木の実とヒイラギの葉、夏を告げる紺青の蝶のほかに、周囲の環境に生息するさまざまな動物が姿を見せる。強さと闘志を象徴するトンボ、そしてバッタの力強い飛躍力は、変化を恐れず挑戦し、前進する姿勢のシンボルである。