ショーメ「クラス・ワン」コレクション発表
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2015年4月8日

ショーメ「クラス・ワン」コレクション発表

パリのヴァンドーム広場を拠点とする高級宝飾店“グランサンク”の一角を担う「Chaumet」(ショーメ)。
1998年に発表されるやいなや話題をよんだ、ウォッチ&ジュエリーのライン「クラス・ワン」シリーズの新作が披露された。

文=野上亜紀Photo by Chaumet

ショーメ「クラス・ワン クルーズ」

「Class One Croisière」(クラス・ワン クルーズ)
5種類の石、3カラーゴールド、ダイヤモンドをあしらった
新作。それぞれの石に女性が過ごす旅での1日の物語が
秘められており、バカンスを思わせる遊び心が満載だ。
大小のカボションリング、ピアスイヤリング、ペンダント
などあわせて20種類のコレクション。

名門の冒険

いまから10年前の1998年、ヴァンドーム広場12番地に居を構えるジュエラー「ショーメ」はあるひとつの冒険をした。それは、新しいウォッチ&ジュエリーのライン「クラス・ワン」シリーズの発表だ。

なぜこれがショーメにとっての冒険であるのか? それはこのコレクションが、歴史あるジュエラーが提案した新たなモダニズムのかたちだったからである。

名門のメゾンが集まるグランサンクに名を馳せるジュエラー、ショーメはフランス帝政時代の1780年から、ナポレオンやヴィクトリア女王など多くの上流階級ととともに発展してきた。王室御用達として愛されてきたメゾンの代表作には、ミュージアムにならぶほどのティアラやエグレットをはじめ、贅を極めたきらびやかなハイジュエリーがそろう。

そのショーメが1998年に発表したのが、ステンレススティールとラバーを組み合わせてダイヤモンドをあしらったダイバーズウォッチだったのである。歴史と伝統に価値を置くヴァンドーム広場のメゾンでは初の試みであり、この発表は大きな話題をよんだ。

ことにこの時代は時計産業が復興しさらなる発展が期待されていた時期でもあり、グランサンクのジュエラーがこうしたコンテンポラリーな意識をあえて表明したという姿勢は多くの人々の興味をかき立て、時計のさらなる可能性とジュエラーの新たなあり方をも感じさせたのである。

ショーメ「クラス・ワン クルーズ」リング

「クラス・ワン クルーズ」リング

バカンスをテーマとしたコレクション

その「クラス・ワン」のシリーズから、今年新たにジュエリーコレクションが発表された。「クラス・ワン クルーズ」という名のとおり、旅・バカンスをテーマとしたコレクションだ。

ピンククォーツ、シトリン、ブルートパーズ、スモーキークォーツ、ムーンストーンといった5種類の石はどれもとろけるような甘い輝きを放ち、それぞれの石には女性の1日を想定して、バカンスのなかで起こった物語から発想したキーワードが絡められている。

たとえばピンククォーツは夜明けの空の色、シトリンは強烈な太陽の光、ムーンストーンは満月の下で交わす抱擁……。いずれも女性の純粋な心に響くテーマが込められている点が心憎い。1日の流れのなかで気分に合わせて身につけたいジュエリーだが、ことにスモーキークォーツはしっとりと落ち着いた輝きで、夏の日焼けした小麦色の肌をいっそう美しく見せてくれる。

ショーメ「クラス・ワン ビビッドブルーウォッチ」

「クラス・ワン ビビッドブルーウォッチ」
クラス・ワンのオリジンであるダイバーズウォッチ。
鮮やかな太陽の光に美しく輝くダイヤモンドや
海のきらめきも似たビビッドブルーのダイヤル、
涼しさを醸すホワイトラバーはこれからの季節に
ぜひお勧め。

名門メゾンの未来への思い

太陽の光が温もりを帯びるこれからの季節、男性にはクラス・ワンのオリジンであるダイバーズウォッチ、ことに海のきらめきを思わせるビビッドカラーがおすすめだろう。

鮮やかな色は苦手という男性であっても、やはり時計なら挑戦ができる。ことにメンズジュエリーという意識が高まってきた昨今、宝石に挑戦してみたいと思う方はメゾンのエスプリが込められたダイヤモンドモデルからはじめてみるのもおすすめだ。

ショーメの美学は、伝統を時代にアレンジすることで独自のコンテンポラリーを築くという点にある。

名門メゾンの未来への思いが丹念に積まれたこの「クラス・ワン」のシリーズは、10年たったいまでもなお色褪せず、私たちの手や胸を鮮やかに彩るのである。

問い合わせ先|ショーメ Chaumet tel.03-3613-3188

           
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