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2020年8月28日
海軍に選ばれ続けるチューダー。その背景にあるストーリーとは|TUDOR
TUDOR|チューダー
60年以上の歴史を持つチューダーのダイバーズウオッチ
”海軍御用達”のダイバーズウオッチを作り続けているTUDOR(チューダー)。それはTUDORのもつ堅牢性の証だが、そこから生まれたストーリーにも注目したい。60年以上の歴史をもつチューダーのダイバーズウオッチから、4モデルをご紹介する。
Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)
高い堅牢性とストーリーを備える4モデル
1954年はTUDOR(チューダー)にとって記念すべき年である。チューダーにとって初となるダイバーズウオッチ「Ref.7922」が誕生したからだ。
高い堅牢性や優れた製造技術を持つチューダーの腕時計は、水中作業を生業とするダイバーたちにとって最良の選択になり得た。
なかでもフランス海軍は良い例である。当時、将校たちの水中への興味は高まりを見せ、
GERS (Groupement d’Étude et de Recherche Sous-marine – Underwater Study and Research Group)のプロジェクトにより行われた海底調査で高い功績をあげていた。
GERS (Groupement d’Étude et de Recherche Sous-marine – Underwater Study and Research Group)のプロジェクトにより行われた海底調査で高い功績をあげていた。
1956年、フランス海軍はチューダーにコンタクトをとる。海軍のダイバーたちが着用する腕時計としてチューダーに目を付けたのだ。
その後半世紀以上にわたり、チューダーの腕時計はフランス海軍だけにとどまらず、世界中の名だたる海軍において、隊員たちの腕元で時を刻み続けてきた。
今回ご紹介する4モデルはそれぞれ、60年以上にわたって選ばれ続けてきたTUDORの歴史とストーリーを感じることができる。
「ブラックベイ フィフティ-エイト “ネイビーブルー”」はその名が示す通り、ネイビーカラーを纏ったモデル。チューダーのダイバーズウオッチのなかでも最もアイコニックなルックスを持つモデルだ。
1950年代からフランス海軍に採用され始めたチューダーだが、当時ダイバーズウオッチはブラックダイアルが一般的であった。そのような時代背景のなか、70年代中盤にはじめてブルーのモデルを採用。この瞬間から、現在のネイビーブルーに至るまで、ブルーはダイバーズウオッチを象徴するカラーになったのだ。
『ブラックベイ フィフティ-エイト “ネイビーブルー”』はマットネイビーブルーをダイアルやベゼルにあしらい、当時のモデルから着想を得たプロポーションに仕上げられている。
ケース径は39mmで、スリムな手首にもフィット。またファブリックストラップにもネイビーブルーを採用している。
これは当時のフランス海軍へはブレスレットを付けずに納品していたため、隊員たちは様々なタイプのファブリックストラップを取り付けていた背景を汲み取ったもの。ストラップにも海軍との関係性を垣間見ることができる。
『ブラックベイ P01』(最初のプロトタイプという意味)は、60年代に開発されたプロトタイプから着想を得たもの。
チューダーは1950年代に、アメリカ海軍にもダイバーズウオッチを提供していた。1967年、それまで提供していたオイスター プリンス サブマリーナー(Ref.7928)に代わるモデルの開発が始まった。
「コマンドー」というコードネームで始まったこのプロジェクトは、アメリカ政府によって取り決められた基準を満たす必要があり、技術者たちの叡智を結集させ開発が進められたのである。
そしてついに人間工学に基づく機能性や特許を出願した新機能を搭載し、プロトタイプが完成した。
しかし、最終的にアメリカ海軍はよりシンプルなチューダー オイスター プリンス
サブマリーナー(Ref. 7016)を採用し、「コマンドー」プロジェクトは幕を閉じた。
サブマリーナー(Ref. 7016)を採用し、「コマンドー」プロジェクトは幕を閉じた。
『ブラックベイ P01』は、半世紀の時を経て、機能性と先駆性をもったプロトタイプに再び命を吹き込んだモデルといえる。
4時位置のリューズや特徴的なラグカバーは当時のプロトタイプに着想を得て現代的に仕上げられている。本モデルはチューダーの挑戦的な姿勢を示すウオッチだ。
『ブラックベイ フィフティ-エイト』は、チューダー初期のダイバーズウオッチ「Ref.7924」を起源に持つ。「Ref.7924」は、“ビッグクラウン”の愛称で親しまれ、初めて200メートル防水を達成したモデルだ。
通常よりも一回り大きいリューズ、ダイアルのゴールドアクセント、ベゼルの赤いトライアングルなど、初期モデルのエッセンスが散りばめられた。TUDORのダイバーズウオッチの歴史を作り上げたモデルへのリスペクトが表現されたウオッチなのだ。
「ブラックベイ ブロンズ」は、海兵たちがチューダーの腕時計を身に着けていたという史実と、美しき大海そのものへの賛美が表現されている。
その中でファブリックストラップに関する逸話がある。パラシュートにまつわる出来事だ。フランス海軍のパラシュート部隊が降下する際、飛行機のドアにその時着けていた腕時計のファブリックストラップが引っ掛かってしまった。
ごく一瞬の出来事ではあったが、その出来事により彼らはよりしなやかで弾性のあるストラップの必要性を感じたのである。
そこで彼らが目を付けたのが当時のレスキュー用パラシュートに備わっていた緊急時にパラシュートを開くための装置。そこに使われていたストラップを流用したのだ。
このストラップの中央にはイエローのストライプがあしらわれており、そのデザインが時を経て『ブラックベイ ブロンズ』にも受け継がれている。
また、本モデルのケースにはブロンズとアルミニウムの合金が採用されている。海軍において高い耐腐食性が求められる水中で使用する機器と同様の仕上がりで、時間とともに美しいパティーナ(経年変化)も楽しめる。
60年以上、海軍の高い要求に応えてきたチューダーのダイバーズウオッチ。信頼性の証になるとともに、ドラマティックな大海原へのロマンも感じさせるアイテムだ。
ブラックベイ フィフティ-エイト“ネイビーブルー”
- ムーブメント|自動巻き マニュファクチュールキャリバー(MT5402)
- パワーリザーブ|約70時間
- ケース素材|SS
- ケース径|39mm
- ストラップ|スチール製リベットブレスレット、ブルー“ソフトタッチ”ストラップ、ブルーファブリックストラップ
- 防水性|200m
- 価格|36万3000円(スチールブレスレット)、33万2000円(“ソフトタッチ”ストラップ)、33万2000円(ファブリックストラップ) ※すべて税別
ブラックベイ P01
- ムーブメント|マニュファクチュールキャリバー自動巻き(MT5612)
- パワーリザーブ|約70時間
- ケース素材|SS
- ケース径|42mm
- ストラップ|レザー&ラバーストラップ
- 防水性|200m
- 価格|39万4000円(税別)
ブラックベイ フィフティ-エイト
- ムーブメント|マニュファクチュールキャリバー自動巻き(MT5402)
- パワーリザーブ|約70時間
- ケース素材|SS
- ケース径|39mm
- ストラップ|スチール製リベットブレスレット、ブラウンレザーストラップ、ゴールドカラーのライン入りブラック ファブリックストラップ
- 防水性|200m
- 価格|36万3000円(スチールブレスレット)、33万2000円(レザーストラップ)、33万2000円(ファブリックストラップ)※すべて税別
ブラックベイ ブロンズ
- ムーブメント|マニュファクチュールキャリバー自動巻き(MT5601)
- パワーリザーブ|約70時間
- ケース素材|ブロンズ、ブロンズカラーをPVDコーティングしたスチール製ケースバック
- ケース径|43mm
- ストラップ素材|ブラックヌバックレザー、スレートグレーファブリックストラップ
- 防水性|200m
- 価格|40万9000円(レザーストラップ)、40万9000円(ファブリックストラップ) ※すべて税別
問い合わせ先
日本ロレックス / チューダー
Tel.03-3216-5671
https://www.tudorwatch.com/ja