シャネル|CHANEL BASEL 2010
CHANEL|シャネル
今年10周年を迎える「J12」
シャネルによる初のスポーツウォッチコレクション「J12」が今年10周年を迎える。それを記念して2010年の新作は「APRP社(オーデマ ピゲ ルノー・エ・パピ)」とのコラボレーションによるコンプリケーションモデルや初のダイバーズモデルなど、J12の新しい顔が続々と登場した。
文=渋谷康人
シャネルは、時計専業メーカーの製品に引けを取らない魅力的なコンセプトやメカニズム、さらにスタイルへのこだわりをみせるメゾンならではの魅力的な世界観を備えた腕時計作りを、1987年最初のウォッチ発売以来一貫して行ってきた。
なかでも2000年にシャネルが発売を開始した初のスポーツウォッチコレクション「J12(ジェイトゥエルブ)」はもっとも成功した、エポックメーキングな製品のひとつである。
このモデルをデザインしたのは、シャネルのアーティスティック ディレクターを数十年にわたってつとめたジャック・エリュ。彼は「永遠不滅のスポーツウォッチ」をイメージして、従来の金属素材にはないクールな輝きを持つハイテクセラミックを他社に先駆けてケースばかりでなくブレスレットにまで採用。シャネルを象徴するカラーである白と黒のコントラストを大切にした明解で機能的なデザインは、登場と同時に大絶賛を浴びベストセラーとなった。
今年はそのJ12が発売から10周年を迎え、これを記念して5年ぶりとなるコンプリケーションモデルや、海のシンボルにインスパイアされたJ12で初となる300m防水の本格ダイバーズモデルも発売された。
どちらもすばらしい完成度だが、とくに前者「J12 レトログラード ミステリユーズ」は、シャネルというメゾンの美学とエスプリとスイス屈指の複雑時計開発工房であるルノー・エ・パピ社の技術力が結晶した、複雑時計のひとつの金字塔ともいえる作品である。
このモデルを機に、複雑時計はまた新たな時代を迎えた。
J12 RÉTROGRADE MYSTÉRIEUSE
|J12 レトログラード ミステリユーズ
「J12」誕生の10周年を記念して、限定モデルとして発売される “ミステリアス”な外観と仕掛けを持つ、シャネルならではのトゥールビヨンモデル。
開発・製造をともに行ったのは、スイスの時計作りの頂点の名門であるオーデマ ピゲ傘下の複雑時計開発製作工房、「ルノー・エ・パピ」。
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誕生から10周年を経て登場した、300m防水を誇る待望の本格ダイバーズモデル。
逆回転防止ベゼルにセットされた海の色そのものの美しいブルーセラミックとブルーの分秒針、ブラックの文字盤とマット仕上げのハイテクセラミックケース&ラバーブレスレット、インデックス&時針のホワイトなど3色のバランスが絶妙で、ほかのダイバーズにはない優雅な雰囲気を放つ。
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誕生以来、どんなシーン、そしてどんなファッションにもフィットするアイテムとして女性から圧倒的な支持を受けてきた「J12」。いままではもっとも小ぶりとされるモデルでも、ケース直径は33mmあり、日本女性のような腕の細い女性にとってはときに大きすぎるときもあった。「できればもうひと周り小さなサイズを」と望む声も少なくなかったのである。
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