Richard Mille|RM028 オートマティック・ダイバーズ
Richard Mille|リシャール・ミル RM028 オートマティック・ダイバーズ
昨年の「RM025」につづくダイバーズモデル第2弾
文=渋谷康人
2009年初頭に発表された「RM025 トゥールビヨン・クロノグラフ」につづく、リシャール・ミルのダイバーズモデル第2弾が登場した。多機能を詰め込んだ「RM025」とは一線を画した、シンプルな機能が特徴。ホワイトゴールド製のウエイトの位置を動かすことでオーナーの使用状況に応じた巻き上げ効率の変更が可能な可変慣性モーメントローターを搭載。さらに、スケルトン化された機械式ムーブメントや、ISO(国際標準規格)の基準を満たす300メートル防水機能のための3層構造ケース、そして22個のトルクネジで強力に接合された3層構造の逆回転防止ベゼルなど、シンプルながらもこのブランドならではのこだわりが存分に詰め込まれている。
自動巻き、チタニウムケース、ラバーストラップ、ケース径47mm、ケース厚14.6mm、300m防水、798万円、発売中。
BRAND HISTORY
リシャール・ミルは、「時計界のF1」をコンセプトに、「現時点で求めうる限りの最高機能と成功品質のみを採用する」ことを追求し続ける超個性派ブランド。そのあふれんばかりのオリジナリティは、一目でも同社の時計に触れれば、すぐに感じ取れるだろう。
2001年に「RM001」で時計界に衝撃的なデビューを果たすと、その後もV字型のトゥールビヨン・ブリッジや、腕の動きに合わせて巻き上げ効率を調整する「可変慣性モーメント・ローター」などの独自機構を次々と考案する。すべてのモデルはムーブメントを最小限まで肉抜きし、チタンやカーボンなどの特殊素材を採用することで、とことん軽量化を追求。
人工衛星にも使用される新素材「アルシック」を採用したモデルに至っては、メタル素材でありながら、全体重量わずか30g以下という信じられない数値を叩き出したものだ。なおかつ、ハードユースを想定した耐久性の高さも特徴であり、これまでとはまったく別次元の高級ウオッチを手掛けてきた。
あるいは、一流デザイナーのフィリップ スタルクとのコラボモデルをチャリティオークションで発表するなど、異業種との交流も盛ん。2007年は、最薄と最厚のケースサイズを誇る2品の新作を発表しており、現在、「RM001」からはじまり、「RM016」までのコレクションを展開している。鬼才、リシャール・ミルのアイデアが今後どこまで伸び行くものか、その行方が非常に楽しみである。
【創業年】2001年
【創業地】スイス、ジュラ地方
【主なシリーズ名】RM002 V2、RM007、RM010
【問い合わせ先】東邦時計、03-5807-8162
公式サイト:http://www.richardmille.com/