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2026年3月19日
職人や作家との一体感が、これからの宿の在り方を示す。「Bed and Craft」が富山・井波の桜名所に誕生
TRAVEL|ベッド アンド クラフト
富山県南砺市井波を拠点に展開する分散型宿泊施設「Bed and Craft」は、2026年4月8日(水)、7棟目となる一棟貸しホテル「Bed and Craft OUKA(オウカ)」をグランドオープンする。
Text by WASEDA Kosaku
創業10周年の節目、初のエグゼクティブクラス一棟貸しをスタート
「Bed and Craft」は、日本有数の木彫刻のまちとして知られる井波で2016年に誕生した、日本初の"職人に弟子入りできる宿"だ。
人口約8,000人のうち約200人もの木彫り職人が暮らす富山県井波で、古民家をリノベーションした分散型の宿泊施設として展開している。全棟が一棟貸しスタイルで、キッチン・浴室・洗濯機を備え、まるで暮らすようにステイできる点が魅力だ。
2024年にはミシュランによる個性溢れる宿泊施設として「セレクテッド」に富山県で唯一選出され、国内外から注目を集めている。
特筆すべきポイントは、ゲストが地元の職人の工房で弟子入り体験、有料ワークショップに参加できること。木彫刻家や漆芸家、陶芸家といった職人たちの技と哲学に直接触れることができる。
今年は「Bed and Craft」のスタートから10周年の記念すべき年。「OUKA」は、初のエグゼクティブクラスの宿として設計されており、最大6名・個室2室・各専用バスルームを備え、専用コンシェルジュサービスや特別アメニティも用意される。立地は井波の桜の名所・大門川沿いで、季節の景観とともに上質な時間を過ごすことができる。
空間デザインには、手工業デザイナー・大治将典氏を「マイギャラリー」として起用した。マイギャラリー制度とは、各棟を特定の作家と深く結びつけ、設計段階から作家の意見を取り入れて「作家に合わせた宿」をつくる仕組みだ。作家の細やかな感性が随所に散りばめられ、デザインと宿の一体感がより一層際立つ。
客室内の作品の一部は購入も可能で、宿泊料の一部は作家へ還元され、新作が生まれ続けるという循環型のクリエイトを構築している。
大治氏は北陸の工芸メーカーと長年にわたり協業してきたデザイナーだ。彼が全国の工芸メーカーと共に生み出したプロダクトを、家具から日用品にいたるまで客室内に配置し、空間全体がギャラリーとして機能する"泊まるギャラリー"の体験を楽しめる。気に入った作品は、ショップギャラリー「季ノ実」で購入も可能だ。
ものづくりの担い手にとって、自らの仕事が「見られ、伝わり、次の仕事につながる」場を持てることは、技術の継承という観点からも大きな意味になるはずだ。北陸から生まれたこのモデルが、やがて日本のものづくりを支える循環の形として全国へと広がっていくかもしれない。
Bed and Craft OUKA
開業日|2026年4月8日(水)
場所|富山県南砺市山見1124
アクセス|JR新高岡駅より車50分/富山空港より車50分
問い合わせ先
Bed and Craft
Q.井波に職人文化が根付いている理由は?
A.富山・井波に職人が多いのは、瑞泉寺の再建をきっかけに京都などから招かれた宮大工や彫刻師の高度な技術が地元に根付き、その後木彫刻が産業として発展した。さらに周辺の豊富な木材資源と流通環境も整っていたことで、職人文化が地域に定着している。
Q.デザイナー・大治将典氏のプロフィールは?
A.プロダクトデザイナー/統合デザインディレクター|Oji & Design/Oji & Co. 代表。日本各地の地域産業に伴走し、プロダクトからブランドまで一貫してデザインする。地域の素材・状況・記憶の力を活かし、現代へ創り継ぐ「継創(けいそう)」を掲げ、製品・体験・流通・コミュニケーションを統合的に設計。ててて協働組合共同創業者・現相談役。 手がけた器と道具を実際の食卓環境で試せる体験室「OJI & DESIGN FEEL」開設。(広島市|2025.11) 富山県井波の町宿 Bed and Craft「OUKA」アートディレクション。(富山県南砺市井波|2026.4)





