新連載|朝倉奈緒のMUSIC PLAYLIST Vol.1 秋のキャンプで聴きたい5曲
新連載|朝倉奈緒のMUSIC PLAYLIST Vol.1
秋のキャンプで聴きたい5曲
紅葉シーズン到来で、アウトドアやキャンプに気持ちの良い季節ですね。仕事や趣味の仲間、家族でキャンプに行く計画を立てている人も多いのでは。最近は便利なポータブルスピーカーも色々と販売されているので、お気に入りの曲を持って行けば、きっと盛り上げるはず!「何をかけようかな〜」とお悩みの方におすすめの曲をシーン別にご紹介します。
Text by ASAKURA Nao
秋キャンプで聴くならこれ!大自然に寄り添う森林サウンド5選
AM 10:00
みんなで車に乗り込み、キャンプ場に向けて出発! ドライブしながら――
Tycho-Montana
サンフランシスコを拠点に活動するトリオ編成のバンドグループTycho。日本でも、ロングセラー中の『DIVE』やTAICO CLUBへ'13、'16と2度の出演で、彼の曲や名を耳にする機会も多々あったはず。“チルウェイヴ”、“ドリームポップ”などと形容されるTychoの音楽ですが、流れる景色を眺めながらのドライブに、そのゆるい叙情的なサウンドがぴったり。街の中というより、キャンプ場に近づく頃、山道をゆらゆらと車で走りながら聴きたいです。
PM 1:00
キャンプ場に到着。景気付けのビール片手に、テントを貼りながら――
Networks-Ab-rah
キーボード×ギター×ドラムの日本人男性3人組のエレクトリックバンドNetworks。野外フェスやイベントでもよく見かける彼らですが、サウンドシステムの整ったクラブやライブハウスなど“籠もり系”の場所で映えるサウンドかなと思いつつ、外の開放感のある会場で聴くのも最高に気持ち良いんです。「Ab-rah」はライブでもよく演奏される曲ですが、畳み掛けるような音のつぶが、脳や細胞を刺激して、テンポよく動き回るには最適。
PM 4:00
お腹も空いてきたところで夕飯のバーベキューの準備開始。大量の野菜や肉を切りながら――
no entry-Waking
秘境や野外でのフェス、お祭りなどに数多く呼ばれ、昨年はフジロックへの出演も果たした6人組の大所帯バンド、no entry。多種な楽器でオーガニックなサウンドを奏で、ジャムやレゲエ、ダンスミュージックファンを躍らせてきました。「Waking」はライブで盛り上がる彼らの代表曲のひとつですが、軽快なリズムとリヴァーヴィーな多幸感溢れる歌に、思わず体が動いちゃう。ノリノリで料理するのがはかどりそうです。
PM 9:00
キャンプのクライマックス、キャンプファイヤー。大切な人と、メラメラと燃える炎を眺めながら――
The Album Leaf-The Light
今年の8月に6年ぶりのフルアルバム「Between Waves」をリリース、来年2月にはジャパンツアーも決定しているアメリカのポストロック・アーティストThe Album Leaf。伝説のテクノフェス、METAMORPHOSE 08に出演していた彼らですが、バンドセットで奏でるインストゥルメンタルの迫力と彼らの存在感で、会場の電子音フリーク達を痺らせました。「The Ligth」は、前作のリード曲「Window」と合わせて日本人の琴線に触れる、沁みる名曲。静かなキャンプの夜に、しんみり聴きたいです。
翌朝、AM6:00
キャンプ2日目。早朝の山の中、鳥や虫の音や川のせせらぎを聴きながら――
Alejandro Franov-La Poblacion
アルゼンチン音響派の第一人者で、「音の妖精」とまで称される Alejandro Franov。日本でいう、坂本龍一さんのような、超大物音楽家ということらしいです。そんな彼なので長いキャリアの間、様々な作風のリリースをしていますが、この「La Poblacion」 は、朝のヨガにもってこいの曲。収録アルバム「CHAMPAQUI」を目を瞑り通して聴けば、まるで大自然の中に身を置いているような感覚に。もちろん、本物の自然の中で聴けば、よりスピリチュアルな気分が味わえます。
朝倉奈緒|ASAKURA Nao
東京都・品川区出身。大学卒業後、モード誌『marie claire』の広告営業、レコード会社勤務、主婦雑誌の編集を経て出産を機にフリーランスに転身。編集・ライター・PRに携わる。カルチャー、フード、旅を中心に執筆、エレクトロミュージックのPRを担当。学生時代に世界28ヵ国放浪&日本列島ヒッチハイクの歴有り。