原作者のドン・ウィズロンも脚本に参加

大麻ビジネスで成功を収めたふたりの男と、その共通の恋人が巨大麻薬組織相手に激しい戦いを挑む『野蛮なやつら／SAVAGES』。2010年に発表されるやいなや、詩的な表現と、映画脚本の手法を取り入れた斬新な構成が高く評価されたドン・ウィズロンの原作の映画化を熱望したのは、これまで3度のアカデミー賞に輝くオリバー・ストーンだった。

近年では政治的なメッセージ性の高い作品や娯楽性に富む大作を撮ってきたオリバー・ストーンだが、ヴェネツィア国際映画祭審査員特別賞を受賞した1994年のバイオレンス映画『ナチュラル・ボーン・キラーズ』などで放たれた強烈な個性が本作で復活。疾走感あふれる語り口、大胆なバイオレンス描写、オフビートなユーモア、そして驚きに満ちたエンディングと、ストーン本来のパワフルでダイナミックな作風となっている。

また脚本には、原作のドン・ウィズロンも参加。小説とは異なる結末が原作ファンの度肝を抜く仕掛けとなっている。

キャストはアーロン・テイラー＝ジョンソンが優しいインテリの植物学者を演じるほか、クールで屈強な元傭兵のチョンを演じるのは『バトルシップ』『ジョン・カーター』と大作への主演が相次ぐテイラー・キッチュ。ヒロインのオフィーリア役はテレビドラマ『ゴシップガール』のヒロインで、ファッションアイコンでもあるブレイク・ライブリーという旬の役者が勢ぞろい。さらにこの3人をベニチオ・デル・トロ、サルマ・ハエック、ジョン・トラボルタら実力と華を備えたベテランスターたちがサポートする。

穏やかに暮らす3人に待ち受ける欲望と策略

心優しい植物学者のベンと、世界の戦場を渡り歩いてきた元傭兵のチョン。極上の大麻の栽培事業で大成功を収めたふたりは、共通の恋人オフィーリアとともに高級リゾートであるカリフォルニアのラグーナ・ビーチで暮らしていた。自由で穏やかで満ち足りた3人の生活。しかし、それはメキシコの麻薬カルテルにもちかけられた提携の話を断ったことから唐突に終わりを告げる。
ベンとチョンを服従させようと、カルテルはオフィーリアを誘拐。最愛の彼女を取り戻すため反撃に立ち上がったふたりは、もてる頭脳と戦闘能力をフル回転させ、カルテルを仕切る女帝エレナに危険極まりない戦いを挑む──。

大麻ビジネスという危うい世界に身をおきながら、愛と友情の絆でゆるぎなく結ばれた3人に待ち受ける、欲望と策略が複雑に絡み合う黒い渦。思わぬ方向へ転がってゆくスリリングなドラマから目が離せない！

『野蛮なやつら／SAVAGES』

2013年3月8日（金）より、TOHOシネマズみゆき座ほか全国ロードショー

監督・脚本│オリバー・ストーン

出演│テイラー・キッチュ、アーロン・テイラー＝ジョンソン、ブレイク・ライブリー、

ジョン・トラボルタ、ペニチオ・デル・トロ、サルマ・ハエック

配給│東宝東和

2012年/アメリカ/129分/R15＋
http://yabanna-yatsura.jp/

© Universal Pictures