MOVIE|文学史上最大の謎“シェイクスピア別人説”を描く 『もうひとりのシェイクスピア』
MOVIE|文学史上最大の謎“シェイクスピア別人説”を描く
衝撃の歴史ミステリー『もうひとりのシェイクスピア』
ローランド・エメリッヒ監督が、文学史上最大の謎“シェイクスピア別人説”に挑む。映画『もうひとりのシェイクスピア』が12月22日(土)よりTOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほか全国でロードショーされる。
Text by IWANAGA Morito(OPENERS)
16世紀末のエリザベス朝を舞台に巻き起こる波乱のドラマ
本作は、18世紀から議論が交わされてきた「シェイクスピアが書いたとされる作品は別人のものだった」という文学史上最大の謎を題材にした歴史ミステリー。
別人説のなかで、現在もっとも有力とされている、第17代オックスフォード伯 エドワード・ド・ヴィアが真の作者という説に立ち、なぜ彼がその真実を隠さねばならなかったのかを、王位をめぐるエリザベス朝を背景に、隠された愛と権力闘争を絡ませながら描いていく。
史上最高の劇作家、ウィリアム・シェイクスピア。しかし、高等教育を受けた形跡もなく、いまだに自筆の原稿が何ひとつとして見つかっていない。作家としてのシェイクスピアは存在せず、傑作といわれる戯曲、詩の作者はべつにいたのではないか?
長期間の構想を経て、満を持して公開
監督は、『インデペンデンス・デイ』などのエンターテイメント大作でおなじみのローランド・エメリッヒ。本作の構想は、なんと10年以上も前から練られていた。脚本のジョン・オーロフからこの別人説を聞き、「シェイクスピア劇のドラマの要素がすべて詰まった、とてつもない映画になる」と製作を決意するものの、資金調達が難航。その後の商業的成功により、ようやく企画が実現し、自身が望んだ最高のキャスティングができたという。
主役のエドワード伯を演じるのは、『ノッティングヒルの恋人』の演技で好評を博したリス・エヴァンス。大英帝国の黄金期を築いたエリザベス1世には『ジュリア』で知られる名女優、ヴァネッサ・レッドグレイヴ。そして、現代から16世紀の案内人に扮するのは、生粋のシェイクスピア俳優であり、自ら“シェイクスピア=オックスフォード伯説”を支持するデレク・ジャコビと、豪華な英国俳優陣の競演は必見だ。第一級エンターテイメントとして堪能できる歴史ミステリーが、ここに誕生した。
『もうひとりのシェイクスピア』
監督・製作|ローランド・エメリッヒ
脚本・製作総指揮|ジョン・オーロフ
出演|リス・エヴァンス、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、ジョエリー・リチャードソン、デヴィッド・シューリス、ジェイミー・キャンベル・バウアー、デレク・ジャコビ
配給|ファントム・フィルム
提供|ソニー・ピクチャーズ
2011年/英語/35mm/カラー/スコープサイズ/SRD/原題:ANONYMOUS/129分
12月22日(土)よりTOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
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