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2015年2月10日
BOOK|ミッフィーと一緒に名画を“観る”『ミッフィーとマティスさん』
BOOK|第2弾はディック・ブルーナに絵本制作のきっかけを与えたマティスがテーマ
ミッフィーと一緒に名画を観る『ミッフィーとマティスさん』
子どもはもちろん、大人からも愛されつづけるミッフィーと一緒に名画を観る「こどもと絵で話そう」シリーズの第2弾、『ミッフィーとマティスさん』が美術出版社から刊行された。今回のテーマはマティスの切り絵。ミッフィーとの絵画の旅がいま、ふたたびはじまる。
Text by YANAKA Tomomi
カラフルなマティスの切り絵の世界を旅するミッフィー
オランダ出身のディック・ブルーナが生み出した「ミッフィー」。シンプルなラインにはっきりとしたカラーで描かれたミッフィーの絵はもちろん、素直で優しい心、そして子どもらしいあどけなさと、まっすぐな瞳をもった彼女は世界中で愛されつづけている。
そして、一昨年に発表された『ミッフィーとフェルメールさん』につづき、第2弾となる『ミッフィーとマティスさん』さんが誕生。今回はミッフィーの生みの親ディック・ブルーナが切り絵で絵本をつくるきっかけとなったフランスの画家アンリ・マティス(1986-1954年)の世界で旅をする。
美しい色彩と躍動感のある絵画で魅せたアンリ・マティス。晩年には体力の衰えなどから切り絵へと変更。“心の目”でとらえたような斬新なスタイル、長年表現力を磨いてきた大家だからこその魅力とあいまったカラフルな作品は、いまなお高い人気を誇る。
そんなマティスの世界を子どもの目をとおしてわかりやく生み出したのは前作とおなじ、グラフィック・デザイナーの菊地敦己さんとコピーライターの国井美果さん。洗練されたビジュアルとユーモアに富んだ言葉が紡ぎだされた。
子どもたちに読み聞かせるのはもちろん、大人も楽しめる『ミッフィーとマティスさん』。ミッフィーの絵とマティスの切り絵の世界をつなぎ、子どもの視点で絵を観るという、あたらしいアートとの出合いをもたらしてくれる1冊だ。