BOOK|212点の貴重な写真で紹介『100年前の写真で見る 世界の民族衣装』
BOOK|日本初公開を含む212点の貴重な写真で紹介
『100年前の写真で見る 世界の民族衣装』
いまでは博物館や祭事でしか見かけなくなってしまった民族衣装にフォーカスし、文化的価値について想いを馳せる『100年前の写真で見る 世界の民族衣装』が日経ナショナル ジオグラフィック社から出版された。
Text by YANAKA Tomomi
普段着からアッパークラスまで
世界のどこに行っても目にする似たような装い、似たようなスタイルの現代。しかし、ほんの100年前まではごく普通の生活のなかで、1点1点が手づくりされた民族衣装が世界中で大切に着られ、現在よりも多くの民族衣装が存在していたという。そんな驚くほど豊かな民族衣装について紹介するとともに、着ていた人たちの生活を伝える保存版ともいうべき『100年前の写真で見る 世界の民族衣装』が誕生した。
本書では、ヨーロッパや中東、アジア、南北アメリカなどの地に住んでいた個性豊かな人々の姿や生活を日本初公開を含む212点の貴重な写真を掲載。普段着はもちろん、裕福な家の人間であることを象徴する銀の装飾品で髪を飾ったモンゴルの女性らのアッパークラスの装いや、伝統の豪華な婚礼衣装をまとったポーランドの花嫁といった特別な日の装いを見ることができる。
さらには、ロイヤルファミリーの衣装や、子どもたちの姿、100年前の世界の制服、家族写真も。写真からさまざまな家族や、撮影された人の物語が感じ取ることができ、民族衣装の背景や特徴を理解するための詳しい解説やコラムも読むことができる。
その土地の風土や文化に根ざした多様性があらわれたカラーやスタイルもさまざまな各地の民族衣装。すべての写真でおよその撮影地がわかるロケーションマップも付いている。世界の民族衣装を巡る旅を本書で楽しみたい。
『100年前の写真で見る 世界の民族衣装』
仕様│228×190ミリ、240ページ、ソフトカバー
発行│日経ナショナル ジオグラフィック社
価格│2730円
発売中
http://nationalgeographic.jp/nng/sp/dress/