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BOOK
2014年12月9日
BOOK|蔦屋書店2号館1階 ブックフロアにて「山脇敏次 作品集フェア」開催中
BOOK|2013年9月にはパリでの個展も決定。4種類の写真集を販売
「山脇敏次 作品集フェア」代官山 蔦屋書店で開催中
アートディレクターとして活躍しながら、近年本格的に作家活動を開始した山脇敏次氏。展開している作品集はすべて私家版だが、内容、装丁ともにすばらしい作品集となっている。今秋にはパリでの個展も決定し、今もっとも注目すべきアーティストのフェアが、代官山・蔦屋書店2号館1階 ブックフロアで3月10日(日)まで開催されている。
Text by OPENERS
本そのものがひとつのアート作品となっている4冊
山脇氏の写真集の魅力は見るだけに終わらずイマジネーションを刺激され、イメージからイメージへと連鎖して旅をするような感覚に委ねられるところにある。
昨年夏に刊行され、500カットもの多様な写真をつぎ込んで、イメージの迷宮(ラビリンス)、思考の深さ(ディープ)、森(フォレスト)という要素で形容できる分厚い『THE LOST AND FIND』。そして2013年早々に、すべて2点を並列した構成で、関係性をイメージから読み解く『DUAL I』『DUAL II』を2冊同時刊行。いずれも、存在感を放ち、本そのものがひとつのアート作品ともいえる。
プライベート・エディションならではの装丁のオリジナリティも魅力で、ページをめくるたびにざらっとした質感が心地よい紙の選択や、印刷の色出しにいたるまで、とにかくこだわりに満ちている。
そして『Dimension of vision』は2011年の個展の際のカタログで、世界を構成するエレメントを抽出。表紙の写真は100種類あるという凝った作りとなっている。