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ART
2019年11月11日
東京ミッドタウン「時計以上の何か」オープニングは、池田亮司氏自らのトークイベント|AUDEMARS PIGUET
AUDEMARS PIGUET|オーデマ ピゲ
芸術と、芸術的時計作りとの創造的邂逅。すなわちオーデマ ピゲの前衛的姿勢の現れ
高級時計とアートとの対話からオーデマ ピゲ独自の文化的、創造的な世界を旅するエキシビション「時計以上の何か」が東京ミッドダウンで開催された。会場には日本人アーティスト池田亮司氏によるオーディオビジュアル作品「data-verse 2」が展示。10月19日のオープニングイベントでは池田氏によるトークセッションが行なわれた。
Text by KOIZUMI Yoko|Edit by TSUCHIDA Takashi
オーデマ ピゲによるアートが誘う「時計以上の何か」
東京ミッドタウンでは毎年、“デザインを五感で楽しむ”をコンセプトにした「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」が開催されている。その13回目を向かえる今年、パートナーに選ばれたのがオーデマ ピゲだ。
オーデマ ピゲは2013年にアート・バーゼルのアソシエイトパートナーになって以降、世界有数のコンテンポラリーアートショーにおいて、革新的なプロジェクトを実施してきた経緯がある。同社にとって、これら芸術活動の基本となっているのが「コンテンポラリーアートとオートオルロジュリー(高級複雑時計)との創造的な対話」である。
オーデマ ピゲは1875年の創業以来、いまなおオーデマ家とピゲ家の創業者一族によって経営されているもっとも歴史ある高級時計ブランドである。これまでジュウ渓谷にある工房で生み出されてきたのは、単なる時計ではなく、デザインもムーブメントも等しく美しいことを目指した“芸術的な複雑時計”だ。
そしてこの蓄積から生まれた傑作のひとつが「ロイヤル オーク」である。多角形ベゼルという特長的なアイコンを備えたこのモデルは、時計史に初めてステンレススティール製のラグジュアリーウォッチというカテゴリーを創出し、現在にその魅力を伝え続けている。
また今年登場の「CODE 11.59 by AUDEMARS PIGUET」では現代のプレミアムウォッチに新たな1ページを拓くことになった。複合ユニット構造のケース、波打つように見える風防ガラスなど、かつてない独創性を備えたモデルであると同時に、高精度と美しさを兼ね備えたムーブメントを備えていることは論を俟たない。そして男女兼用としたことも注目すべき点だろう。同社はこれまでの時計作りのなかで、さまざまな限界を超えてきたが、今回は性別を超えてシェアできることを目指し、見事、実現している。
オーデマ ピゲは常に創造的なビジョンのもと、芸術性と技術力という両輪に磨きをかけてきた。これは創造性と革新の追求という言葉に言い換えることもできるし、アバンギャルドな高級時計ブランドであり続けてきた証左でもある。この姿勢と常に先進性を追求し続けるコンテンポラリーアートが共鳴し合うことはごく自然なことだろう。
そして現在。オーデマ ピゲはコンテンポラリーアートとオートオルロジュリーとの創造的な対話を育むべく、複雑性と正確性というテーマとともに多くのアーティストに作品制作を委託しており、その作品の一部がエキシビション「時計以上の何か」で展示された。
そのひとりである池田亮司氏制作による作品が「data-verse 2」である。
池田亮司氏のインスタレーションから。
池田氏は1966年、岐阜県出身の電子音楽作曲家、ビジュアルアーティスト。数学的な精度、数学的な美学をベースに、音や光の本質的な特性を追求し、デジタル技術の限界に挑みながら、極限や無限を追求。「data-verse 2」では、パブリックドメインから得た映像をデジタル技術によりミクロからヒューマンスケール、マクロ、そして宇宙へと巡る旅を創り出している。
「作品をつくる際はデジタルデータをピクセル単位に分解して制作します。こうした細部の精度を上げていく作業は、技術的には複雑ですが、芸術的には自由が生まれます」と池田氏。そして「オートオルロジュリーにおいて、高いレベルで精度追求がなされていることに感銘を受けました。私の作品におけるプロセスと響き合うものがある」と続けた。
会場ではコレクションに新たに加わったブルー、ブラウン、グレー、パールの4色の新色レザーストラップを付属した「CODE 11.59 by AUDEMARS PIGUET」も紹介された。エクストラ シンベゼルにつながるラグからまっすぐに伸びるように続くストラップは、ケースの造形を一層、魅力的に見せていた。
問い合わせ先
オーデマ ピゲ ジャパン
Tel.03-6830-0000
https://www.audemarspiguet.com/jp/