ART|京都・清水寺 経堂にて「Eve 菱沼良樹+天野喜孝」展 開催
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2015年4月14日

ART|京都・清水寺 経堂にて「Eve 菱沼良樹+天野喜孝」展 開催

1日だけパリ・オペラ座を貸し切りにして行われた展覧が、京都・清水寺 経堂の空間に出現

「Eve 菱沼良樹+天野喜孝」 展 開催

清水寺に舞い降りたEve像は、まるで菩薩のような趣きさえ感じさせる

グローバルな活動をつづけるふたりのクリエーター、ファッション・デザイナーの菱沼良樹氏と、アーティストでありキャラクター・デザイナーである天野喜孝氏との出合いによって生まれた「Eve 菱沼良樹+天野喜孝」展。

天野氏の描く絵画からインスピレーションを得た菱沼氏が、「一緒に3Dの女の子をつくりませんか?」ともちかけたことから、試行錯誤の1年を経て、2009年10月にパリ・オペラ座で、『Eve(イヴ)』と名付けられた、その女の子のお披露目がかなった。

そして同時に、あらたな発想による菱沼氏のコスチューム「ヴァーティカル(垂直)コレクション」が、Eveのインスタレーションによって発表されることになった。

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「Eve in l’Opéra, Paris」© Patrick Rimond

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「Eve in l’Opéra, Paris」© Patrick Rimond

パリのファッション・ウィーク期間の1日だけオペラ座を貸し切りにして行われた展覧は、オペラ座の歴史的な大階段や大広間に、東洋的な顔の表情と西洋的なボディをもったマヌカン(Eve)が、そこに長い間たたずんでいたように、なんの違和感もなく溶け込んでいる。

これまでファッションショーで最新のコレクションを発表してきた菱沼氏にとって、ショーという形態以外の服の見せ方を模索することはあらたな挑戦であり、絵画の世界にいる天野氏にとっては、平面の絵画を立体に起こすという発想は新鮮で、かつどのような形状のものが誕生するのか、心躍る体験となった。

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「Eve in l’Opéra, Paris」© Patrick Rimond

通常、服は人体に対して水平に位置し、身体を覆うが、今回のコスチュームは、数百枚から数千枚もの、数ミリずつ形の異なる布地を、人体に対し垂直にたてることで構成。1枚1枚の布地は、縫い合わされることなく、数ヵ所に糸を通すことによって固定されている。

“世の中の物質はすべて振動する小さな粒子の集合体である”という事実から衝撃をうけた菱沼氏が、固まりであるけれど、じつは固まりでないもの、を服を通して表現している。

オペラ座の限定的なスペースとは異なる、様々な老若男女が集う、広く開かれた清水寺での、現代ファッションとアートの融合。ふたりのクリエーションは、これからさらに、世界の都市を駆け巡るという。

「Eve 菱沼良樹+天野喜孝」
会期|2010年5月15日(土)~6月6日(日)
開館時間|10:00~16:00
会場|京都・音羽山清水寺 経堂
http://www.kiyomizudera.or.jp/event.html#20100515
入場料|無料
主催|Eve展実行委員会
出展作家|菱沼良樹、天野喜孝
キュレーター|池田 香

本展開催を記念し、パリ・オペラ座展と京都・清水寺展の展示風景を掲載した『Eve Yoshiyuki Hishinuma + Yoshitaka Amano』(公式カタログ)を本会場内のみで限定販売(予価 1500円)

           
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