鈴木康広の最大規模の個展をふるさと浜松で開催
鈴木康広の最大規模の個展をふるさと浜松で開催
「BORDER-地球、まばたき、りんご、僕」展
現代アーティスト 鈴木康広氏による「BORDER-地球、まばたき、りんご、僕」展が、10月22日(土)から11月23日(祝・水)まで、鈴木氏のふるさとでもある浜松市の浜松市美術館で開催される。
文=谷中朋未
「ファスナーの船」を浜名湖でも運航するなど、浜松を舞台にアートプロジェクトも
昨年の瀬戸内国際芸術祭で話題となった「ファスナーの船」や、日本の間伐材を使用した「りんごのけん玉」など身近な素材や現象を独自の視点で捉えなおした意欲的な作品で、国内外から注目を集める鈴木氏。これまでの最大規模となる個展が、浜松市政100周年、浜松市美術館開館40周年記念の企画展として開催される。
今回のキーワードは個展のタイトルにもなっている「地球」「まばたき」「りんご」「僕」。これらの4つから「BORDER(境界線)」を探る試みが展開されるという。昼の映像が夜の暗闇に浮かび上がる「遊具の透視法」や、1階と2階の垣根を越えてリンゴが落下する「りんごの転回」などの代表作に新作約10点をくわえ、美術館全体をさまざまな事象や出来事の“ボーダー”と出会うよう構成している。
また同展と並行し、浜松市内数カ所と浜名湖を舞台に「鈴木康広アートプロジェクトin浜松2011」を開催。船の航跡がファスナーに見えたことから着想を得た「ファスナーの船」を浜名湖でも運航するほか、商店街の店内に、それぞれの店にちなんだ内容のパラパラマンガを展示する「パラパラマンガ商店街」など、子どもからおとなまでアートを身近に楽しむことができる関連イベントも展開される。
11月6日(日)には鈴木氏と脳科学者の茂木健一郎氏の特別対談が開かれるほか、11月13日(日)には、鈴木氏が所属する研究室の中邑賢龍東京大学先端科学技術研究センター教授らによる、デジタルツールを使って展覧会を別の角度から鑑賞するワークショップ「アートで気付き、コミュニケーションを築く」も開かれる。
「まばたき」という小さな事象から「地球」という壮大な存在まで、これらの距離を自在に操り、“ボーダー”を探り出す今回の展覧会。作品と鑑賞者のあいだにある“ボーダー”を越えて存在感を示す鈴木氏の作品を楽しみたい。
鈴木康広展 BORDER-地球、まばたき、りんご、僕
期間│10月22日(土)~11月23日(祝・水)
時間│9:30~17:00 ※入館は16:30まで、初日は10:00開館
会場│浜松市美術館
浜松市中区松城町100-1
休館日│月曜
観覧料│当日券:大人800円、大・高・専門学生500円 前売り券:大人600円、大・高・専門学生300円 中学生以下無料、70歳以上・障害者手帳所持者とその介護者1名は半額
鈴木康広×茂木健一郎特別対談
開催日│11月6日(日)
時間│18:00~
会場│浜松市美術館
定員│100人
申し込み│往復はがきに聴講希望者全員の住所、氏名、年齢、電話番号、返信用宛名を記入し、浜松市美術館に送付する(はがき1枚で2人まで/申し込みは1人1回のみ/10月25日(火)必着)
ワークショップ「アートで気付き、コミュニケーションを築く」
開催日│11月13日(日)
時間│13:30~15:30
会場│浜松市美術館
定員│20人
申し込み│往復はがきに聴講希望者全員の住所、氏名、年齢、電話番号、返信用宛名を記入し、浜松市美術館に送付する(はがき1枚で2人まで/申し込みは1人1回のみ/11月1日(火)必着)
浜松市美術館
053-454-6801
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/artmuse/