ART|ヘアデザイン界の異端児、加茂克也展‘100HEADPIECES’
ART|世界で活躍する日本人ヘアデザイナーの脳内世界を見る
加茂克也展 ‘100HEADPIECES’
国内のみならず、海外でも活躍するヘアデザイン界の異端児、加茂克也。彼の脳内世界を旅する展覧会『加茂克也展‘100HEADPIECES’』が、11月2日(土)から18日(月)までラフォーレ原宿6階のラフォーレミュージアムで開かれる。
Text by YANAKA Tomomi
写真集や可憐なヘッドドレスも発売
これまでのヘアメイクの概念にとらわれない“常軌を逸した美しさ”を生み出してきた加茂克也。これまでにシャネルやフェンディ、ジュンヤ・ワタナベ・コム デ ギャルソン、アンダーカバーのファッションショーや、雑誌におけるファッション・シューティングなど、名だたるブランドに携わってきた彼にフォーカスする大型企画展が開催される。
彼のクリエイションの起点となっているのは、卓越した技術の前にあるイマジネーションの世界。デザイナーやクリエイターの思考や時代の空気を巧みに読み込み、独自の解釈でそのときどきのイメージを具現化してきた。
なかには脳のかたちをアクリルヘアで表現したウィッグや、鮮やかな鳥の羽や昆虫の標本を使ったヘア&メイク、ときにはモデルの顔を布で完全に覆ってしまう作品など、ヘアメイクの常道からは発想することのできないような技法、素材を駆使しながら、それまで目にしたことのない驚きのスタイルを生み出している。
展覧会では、ファッションショーやシューティングなどで使用された100点以上のヘッドピースを一堂に展示。さらに創作現場であるアトリエを再現し、加茂克也の仕事のすべてを公開する。また、プライベートな時間に制作している約70点のオブジェや蒐集したヴィジュアルのスクラップブックも紹介され、彼の脳内世界が再現されている。
また、今回の展覧会にあわせ、加茂克也の集大成となる作品集『KATSUYA KAMO ‘100 HEADPIECES’』が刊行されるほか、ジル・スチュアートとコラボレーションも実現。10種類の可憐なヘッドドレスも発売される。
世界各地のショー会場や撮影現場などでのその時限りの作品を再現するという貴重な機会ともなった本展。昆虫や脳など、およそグロテスクになりがちな素材やハードなモチーフを用いながらも、美しさを生み出してきた加茂克也の“凄み”に、私たちは魅了される。
加茂克也展‘100HEADPIECES’
~世界のランウェイで異彩を放つ、日本人ヘアデザイナーの脳内世界
会期|11月2日(土)~18日(月)
時間|11:00~20:00
会場|ラフォーレミュージアム原宿
東京都渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿6F
Tel. 03-3475-0411
入場料|500円 ※小学生以下、ラフォーレカード会員は無料
作品集『KATSUYA KAMO ‘100 HEADPIECES’』
価格|3675円
発売日|11月2日(土)
仕様|W23.2×H30.2cm、100ページ
発行|ガスアズインターフェイス