ART|東京国立近代美術館で開催する『都市の無意識』展
LOUNGE / ART
2014年12月26日

ART|東京国立近代美術館で開催する『都市の無意識』展

ART│切っても切り離せない都市と美術の関係に迫る

MOMATのコレクションを中心に構成する『都市の無意識』展

切っても切り離せない都市と美術の関係に迫る『都市の無意識』展が6月4日(火)から8月4日(日)まで千代田区の東京国立近代美術館で開かれる。

Text by YANAKA Tomomi

テーマに沿った絵画や版画、写真など約50点を展示

アーティストや表現者を触発する場でありつづけるニューヨークや東京、ロンドンなどのさまざまな都市。そして都市自体も、美術の重要な主題の一角を占めてきた。ともに面的な広がりというよりも、垂直的な「地層」という構造をもつ共通点をもとに、東京国立近代美術館のコレクションにより構成されたのが『都市の無意識』展だ。

本展では、このような都市の深層にいたる入り口として、最上層の「スカイライン」、下層の「アンダーグラウンド」、さらに表層のなかの多層性という意味での「バランプセスト」という3つのテーマに注目。制作された場所も時代も異なる絵画や版画、写真、映像、資料など約50点が展示される。

都市の無意識 02

なかにはスカイラインの代表格ともいえるニューヨークの摩天楼の、「天空志向」ともいうべき20世紀の歴史を振り返るとともに、2001年の同時多発テロ以降どのように変化したのかを作品から探索。また、「バランプセスト」では、都市に生まれる表層的な記号の戯れとそこに潜む記憶の集積を、佐伯祐三がパリの街角を描いた油彩や、写真家の高梨豊が新宿のゴールデン街を撮影した写真などから視覚的に読み解いてゆく。

わたしたちの想像力を刺激してやまない都市の隠れた構造を覗き見る『都市の無意識』展。秩序や均質化を志向する都市の表向きの表情を一皮剥くことで、その下に澱のようにして重なる無数のひとびとの夢や欲望、感情を、作品から垣間見ることができるだろう。

都市の無意識 03

『都市の無意識』
会期│6月4日(火)~8月4日(日)
時間│10:00~17:00 ※金曜は~20:00
会場│東京国立近代美術館
東京都千代田区北の丸公園3-1
Tel.03-5777-8600(ハローダイヤル)
観覧料│一般420円、大学生130円、高校生以下・18歳未満・65歳以上、障害者手帳お持ちの方とその付済者(1名)は無料
無料観覧日│7月7日(日)、8月4日(日)※本展および所蔵作品展のみ

           
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