ART│舟越桂氏による新作版画展
LOUNGE / ART
2014年12月4日

ART│舟越桂氏による新作版画展

ART│本人曰く「彫刻に近い」メゾチント

舟越桂氏による新作版画展

彫刻家であり、版画家としても知られる舟越桂(ふなこし・かつら)氏による新作版画展が5月20日(月)まで、渋谷ヒカリエの「8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery」で開かれている。

Text by YANAKA Tomomi

「ダブル・イメージ」等をテーマに制作されたオーラを放つ版画を展示

舟越桂 02

深淵で複雑な精神のありようを捉えた人物彫刻で、現代日本のアートシーンをリードする舟越桂氏。1951年に岩手県で生まれ、これまでに国際美術展にも数多く出品。現在は、母校である東京造形大学の客員教授も務めている。書籍の表紙に使用されるなど、その深いまなざしをたたえた作品をご存知のかたも多いのではないだろうか。

そんな彼のもうひとつの表現手段ともいえる版画を紹介する新作展。舟越氏は1987年に最初の小さな銅版画作品を発表して以降、毎回あえてちがう手法で制作しており、今回の新作は本人が「いままでつくった版画のなかで一番彫刻に近い制作だった」と語るメゾチントの技法を採用。版全体を深く傷つけ、黒から白の微妙なハーフトーンを出現させ、単純な平面ではなく、奥行きのある“立体的”な作品が生み出された。

会場には自然や夢、想像力など人間を取り囲む大事なものや「ダブル・イメージ」等をテーマにした、まばゆいばかりのオーラを放つ新作版画を展示。メゾチントという技法と出逢った舟越氏のあらたな魅力をぜひその目で。

舟越桂 新作版画展
会期│4月30日(火)~5月20日(月)
時間│11:00~20:00
会場│8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
東京都渋谷区渋谷2-21-1
Tel.03-6434-1493
入場料│無料

           
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