ART|写真家アンネ・シュヴァルベの日本での初個展『アレス』
ART│静謐な世界を写し取るヨーロッパが注目するアーティスト
写真家アンネ・シュヴァルベの日本での初個展『アレス』
ベルリン在住の写真家Anne Schwalbe(アンネ・シュヴァルベ)の日本での初個展『ALLES(アレス)』が3月23日(土)から4月7日(日)まで、恵比寿のlimArt内にあるポストで開かれる。
Text by YANAKA Tomomi
「Photo-Eye」のベストブックにも選出
1974年にベルリンで生まれ、2000年ごろから写真家としての活動をスタートしたアンネ・シュヴァルベ。オランダ・アムステルダムの写真美術館「Foam Museum」やベルリンのインディペンデントブックショップで個展を開くなど、近年ヨーロッパを中心に注目を集める存在だ。2010年にはその静謐さを印刷物に落とし込んだかのような作品集『Blindschleiche und Risenblatt』を自ら制作し出版。「Photo-Eye」(世界中の写真集を紹介するオンラインマガジン)による同年のベストブックに選出されるなど、独自の世界観で人気を博している。
英語の「All」を意味し、彼女の日本での初個展となる『Alles (アレス)』。ランドスケープと日常の一瞬一瞬が丁寧に綴られた『Blindschleiche und Risenblatt』、自宅周辺の草地を何年にもわたり撮りつづけた『Wiese』、鉱物や砂などの有機的モチーフを中心とした最新作『Vulkan oder Stein』をもとに、まさに彼女のこれまでの作品すべてから再構成される。
アーティスト本人も個展に合わせて来日。3月23日(土)18:00から開かれるオープニングレセプションにも在廊するほか、3月30日(土)15:00からは作品集へのサイン会も開催される。
目の前にある被写体に寄り添うように、何のてらいもなく写し取り、静寂の時間をわたしたちに静かに差し出すアンネの写真。いま世界中から注目を集める都市ベルリンから発信される期待のアーティストの初個展を、ぜひチェックしていただきたい。