ART│小山登美夫ギャラリーで小出ナオキ展
LOUNGE / ART
2014年12月9日

ART│小山登美夫ギャラリーで小出ナオキ展

ART│愛らしく不思議なキャラクターで表現する家族の歴史

小山登美夫ギャラリーで小出ナオキ展

愛らしくもどこか不気味で不思議なキャラクターの立体作品で知られるアーティスト小出ナオキ(こいで・なおき)による作品展“Read Me a Story, Daddy”が清澄の小山登美夫ギャラリーで4月6日(土)まで開かれている。

Text by YANAKA Tomomi

初挑戦の映像作品も展示

1992年に東京造形大学を卒業し、これまで合成樹脂やセラミック、木などをもちいて自身とその家族を作品化してきた小出ナオキ。「永遠にいなくならない家族」をテーマに、実在する家族はもちろん、他界した家族が姿を変えるなど、異界のものたちが小出一家とともに登場し、自由な世界を、表現している。

これまで小山登美夫ギャラリーでは、2004年に親密な関係を象徴する浴室や寝室に配されたカップルが主役となった『二人の浴室』、結婚式の衣装を身に纏った夫婦の立体作品と、その作品を自身の結婚式に配し撮影した『Marriage』、そして子どもの誕生をテーマにした2010年の『Maternity Leave』など、家族の歴史が作品につぶさに反映されてきた。

“Read Me a Story, Daddy”では、子どもが加わった家族の暮らしを表現すべく、木をモチーフにし、作家自身とおもわれる顔がついた高さ140センチほどの陶彫をはじめ、大作3点を展示。さらに、作品を自宅に置いて撮影した映像に、小出の家族が絵本を読み聞かせる声が流れるという初挑戦の映像作品も展示される。

子どものころの無邪気で、しかし真剣な遊びの延長にあるかのような小出の作品たち。詩情にあふれ、自伝的でありながら、どこの家族にもあるような普遍的な物語は、観る者の懐かしい記憶を大いに刺激することだろう。

『小出ナオキ』展 02

chicken pull toy 2012-2013 ©Naoki Koide Photo by Kenji Takahashi Courtesy of Tomio Koyama Gallery

小出ナオキ展“Read Me a Story, Daddy”
期間│3月2日(土)~4月6日(土) ※日曜、月曜、祝日は休業
時間│12:00~19:00
会場│小山登美夫ギャラリー 7F
東京都江東区清澄1-3-2
Tel.03-3642-4090

           
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