ART│60年に及ぶ仕事の全貌を披露する展覧会『新井淳一の布 伝統と創生』
LOUNGE / ART
2014年12月12日

ART│60年に及ぶ仕事の全貌を披露する展覧会『新井淳一の布 伝統と創生』

ART│60年に及ぶ仕事の全貌を披露

展覧会『新井淳一の布 伝統と創生』

ファッションに欠かすことのできない多彩な布を生み出してきたテキスタイル・プランナー新井淳一。彼のこれまでの仕事に迫る展覧会『新井淳一の布 伝統と創生』。2013年1月12日(土)から3月24日(日)まで、新宿の東京オペラシティ アートギャラリーで開催される。

Text by YANAKA Tomomi

数多くのファッションデザイナーを魅了する布を次つぎに“発明”

1932年に織物の街として知られる群馬県桐生市に生まれた新井淳一。高校卒業後は、家業の織物業に従事するなかで、伝統的な布づくりとともに、早くからあたらしい染織に加工を施した布の創作をおこなってきたという。

これまでに、プラスチックフィルムを素材とする金銀の糸で織り上げた超軽量の布や、透明と反射を共存させた布、ウールを使用した布を長時間水洗いすることで生まれる量感のあるフェルトなど、既成の枠にとらわれない布を次つぎと“発明”してきた新井。自由な発想と独自の方法論は見る者を驚かせ、1970年代から1980年代にかけて三宅一生や川久保玲ら日本を代表するファッションデザイナーをはじめ、海外のファッションデザイナーとの妥協のないものづくりをともにし、制作の領域を拡大してきた。

今回の展覧会では彼の60年に及ぶ仕事の全貌を披露するべく企画。展示構成はパリを拠点に活動する建築ユニット「DGT(ドレル・ゴットメ・田根/アーキテクツ)の田根剛が担当した。

『新井淳一の布 伝統と創生』 05

「新井淳一 進化する布」展での展示風景 群馬県立近代美術館 2005年

会場には、新作をふくむ多様な技法による布60点を展示。伝統的な手仕事を起点にあたらしいテクスチャーの創造に取り組んできた新井の発想を浮かび上がらせる。さらに、彼にインスピレーションをあたえてきたさまざまな民俗の手仕事や自身が世界各地で撮影した写真などが映像と音によって空間演出され、紹介される。

過去と未来。産業とアート。手技とテクノロジー。異なる要素を融合しつづけてきた新井淳一の仕事をつまびらかにする展覧会『新井淳一の布 伝統と創生』。数多くのファッションデザイナーを魅了してきたその仕事ぶりをぜひ体感したい。

展覧会『新井淳一の布 伝統と創生』

日程│2013年1月12日(土)~3月24日(日)

休館日│月曜 、2月10日(日)※月曜が祝日の場合は火曜日

時間│11:00~19:00 金曜、土曜は20:00まで

入場料│一般1000円、大・高生800円、中・小学生600円

会場│東京オペラシティ アートギャラリー

東京都新宿区西新宿3-20-2

Tel.03-5353-0756

           
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