ART│『田中一光とデザインの前後左右』
LOUNGE / ART
2015年1月7日

ART│『田中一光とデザインの前後左右』

ART│没後10年がたち、あらためて功績を振り返る

『田中一光とデザインの前後左右』

日本を代表するグラフィックデザイナー田中一光(1930-2002年)の人物と仕事に迫る企画展『田中一光とデザインの前後左右』が、9月21日(金)から2013年1月20日(日)まで、東京ミッドタウン・ガーデンにある「21_21 DESIGN SIGHT(トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト)」で開かれる。

Text by YANAKA Tomomi

豊富な資料から田中一光のデザイン思想や表現を探る

自らの田中一光デザイン室を主宰、日本万国博覧会政府館の展示設計や「無印良品」のアートディレクターなど、国際的にも多方面で活躍し、企業イメージ戦略をデザイン面から総合的に支えるというあらたなデザイナー像をつくり出した田中一光氏。没後10年がたち、あらためて彼の功績を紹介する展覧会が、デザイナー三宅一生氏や、グラフィックデザイナー佐藤卓氏、プロダクトデザイナーの深澤直人氏という日本を代表するデザイナーがディレクターを務める「デザイン施設21_21 DESIGN SIGHT」で開催される。

この展覧会では、田中氏とともに仕事をしてきた小池一子氏がディレクターを、田中一光デザイン室で修行を積んだアートディレクターの廣村正彰氏が会場構成やグラフィックデザインを担当。田中氏の著書『デザインの前後左右』に根ざし、その発想のひろがりと表現の着地するさまを多彩に取り上げる。

会場では、残された膨大な数の作品や資料を検証し、彼を日本独自の視覚表現の推進者と位置づけ、仕事の主軸となるグラフィックデザイン作品を中心に、映像や図版、記録資料など、活動の詳細を示す貴重なアーカイブも紹介。それらをつうじて田中一光というクリエイターの人物と仕事に迫り、デザイン思想がどのように展開し、表現されたかを探ってゆく。

さらに、会期中は和田誠や横尾忠則、三宅一生+Reality Lab.など、さまざまなクリエイター、文化人によるトークシリーズ「カンバセーション」や高田唯による活版印刷のワークショップ、ギャラリーツアーなど盛りだくさんのイベントも開催。

『田中一光とデザインの前後左右』 04

左|「第 3 回国際北斎会議 小布施」ポスター 第 3 回国際北斎会議小布施実行委員会、1998 年 /右|「第 3 回国際北斎会議 小布施」下絵

戦後からの激しい時代を伸びやかに生き抜いた田中一光の創作の軌跡をたどるこの展覧会。現代社会へのメッセージに満ち、この先のクリエイションのあたらしい方向性と可能性を感じられる内容となっている。

『田中一光とデザインの前後左右』
日程│9月21日(金)~2013年1月20日(日)
休館日│火曜日(10月30日、12月25日は開館)、年末年始(12月27日~1月3日)
時間│11:00~20:00(入場は19:30まで)
会場│21_21 DESIGN SIGHT
東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内
Tel.03-3475-2121
入場料│一般1000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料

           
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