ART│『ホームアゲイン-Japanを体験した10人のアーティスト』展
LOUNGE / ART
2014年12月22日

ART│『ホームアゲイン-Japanを体験した10人のアーティスト』展

ART│故郷ではない日本でなにを感じ、表現したかを垣間見る

『ホームアゲイン-Japanを体験した10人のアーティスト』展

日本に滞在したことのあるアジアとアメリカ大陸出身の海外アーティストによる『ホームアゲイン-Japanを体験した10人のアーティスト』展が、8月28日(火)から11月18日(日)まで東京・品川の原美術館で開催される。

Text by YANAKA Tomomi

日本滞在中に制作した作品と新作、近作で構成

グローバリゼーションが進んだ昨今、現代美術の世界でも活発におこなわれている国際交流。日本においても国内外のアーティストを一定期間招聘し、滞在中の活動を支援するアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムが実施されており、世界各地のアーティストが日本の文化や社会を経験し、その創作活動に刺激をあたえている。

今回の展覧会では、2007年から2011年にかけて日本でのAIRプログラムを体験したインドネシアやシンガポール、インド、アフガニスタン、ブラジル、アルゼンチン、アメリカとそれぞれ異なる背景をもつ国から来日していた10人の若手アーティストが絵画やインスタレーション、彫刻などを出展。約3カ月の滞在中“Japan”でなんらかのモチーフを発見し、制作した作品から選んだものと同時に、帰国後に制作した近作、新作で構成される。

インドネシア出身のデュート・ハルドーノは、日本に滞在中に制作した東京にあふれる音や話し声などを無作為に録音したサウンドインスタレーションを出品するほか、新作で、1カ月毎日東京へ投函するポストカードによるコンセプチュアルな作品も展示。また、日本のカラオケと演歌の文化に興味を抱いたというアメリカ出身のメアリー=エリザベス・ヤーボローは、とくに刺激を受けた美空ひばりをモチーフにした平面作品を出品する。

左|デュート・ハルドーノ
「無題(それは、B面だよ)」/2011年 /カセットテープ、額/36.0 x 21.2cm(参考図版)
撮影:木奥惠三

右|メアリー=エリザベス・ヤーボロー
「お目にかかれて嬉しいです」/2007年/ダクトテープ、コンタクトペーパー/63.0×56.0 cm)

言語、宗教、慣習の異なるさまざまな文化圏からやってきたアーティストたち。彼らにとって“Japan”体験はどのようなものだったのだろうか。さらにはその体験の“名残”が帰国後の制作にあらわれているのどうかを確認できる興味深い展覧会だ。

『ホームアゲイン-Japanを体験した10人のアーティスト』展

日程│8月28日(火)~11月18日(日)

休館日|月曜(祝日の9月17日、10月8日は開館) 9月18日(火)、10月9日(火)

時間│11:00~17:00(水曜は20:00まで/入館は閉館時刻の30分前まで)

会場│原美術館

東京都品川区北品川4-7-25

Tel.03-3445-0651

入館料│一般1000円、大高生700円、小中生500円

           
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