食とアートの会|カイカイキキ主催の若手日本画家展「NIHONGA-ZERO」
LOUNGE / ART
2015年3月16日

食とアートの会|カイカイキキ主催の若手日本画家展「NIHONGA-ZERO」

ART│第10回「食とアートの会」

カイカイキキ主催・若手日本画家展「NIHONGA-ZERO」

フレンチシェフ松嶋啓介が提案する若手アーティストとの食のイベント「食とアートの会」。今回はカイカイキキ主催の若手日本画家展「NIHONGA-ZERO」とコラボレーション。日本画の未来を見つめる、貴重な機会となりそうだ。

Text by OPENERS

グローバルなアートの視点から「日本画」を見直す

第10回を迎えることとなった、+ART CLUBの「食とアートの会」。今回はアーティスト 村上 隆氏率いるカイカイキキの協力のもと、「NIHONGA-ZERO」と題し開催する。4月28日から中野ブロードウェイのギャラリー『HIDARI ZINGARO』で開催される若手日本画家展「NIHONGA-ZERO」に展示予定の作品をフィーチャー。今回紹介される日本画家は新保裕希、杉山愉岳、楚里勇己、げみ/坂上裕斗の4名となる。食とアートの会では、アーティストたちが自らの表現や創作についてプレゼンテーションする予定だ。

この「NIHONGA-ZERO」の「ZERO」には、もう一度グローバルなアートの視点から「日本画」をリセットして見直す、という想いが込められている。最年少でフランスの文化芸術勲章(シュヴァリエ)を受勲し、3月16日にパリでの受勲式に出席してきたばかりの+ART CLUB発起人 松嶋啓介氏も参加。

©坂上祐斗/げみ

また、今回はペルノリカールジャパンのサポートのもとマム・ロゼシャンパンがこの会に華を添える。これからの日本画のあらたな表現者として、未来を担っていく若手作家たちの作品を鑑賞しながら、『Restaurant-I(レストラン アイ)』の旬の食材を活かした料理とシャンパーニュ、ワインを堪能したい。

なお、今回参加費の一部は日本赤十字社をとおして東日本大震災義援金として寄付される。

+ART CLUB 食とアートの会

第10回食とアートの会「NIHONGA-ZERO」
日程│2011年4月5 日(火)
(展示期間|4月1日~5月中旬)
オープン│19:30(トークショー:20:00 ディナー:20:30)

定員│80名
参加費│8000円(飲食代込み)
トーク│新保裕希、杉山愉岳、楚里勇己、げみ/坂上裕斗 & 松嶋啓介
ドレスコード│日本
会場│Restaurant-I
東京都渋谷区神宮前1-4-20パークコート神宮前1F
Tel. 03-5772-2091
予約/問合せ|+ART CLUB
info@plusartclub.com
協力|HIdari Zingaro Restaurant-I
協賛|ペルノリカールジャパン

ART│第10回「食とアートの会」

カイカイキキ主催・若手日本画家展「NIHONGA-ZERO」(2)

新保裕希|SHINBO Yuki

新保裕希|SHINBO Yuki
1983年 群馬県生まれ。千葉県白井市育ち
2009年 東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業

「客観的に見ても日本画の世界は閉鎖的な印象を受ける。発表の場やかたちを今後どう発展させていけばいいのか、今回の展示をとおして見出すことができたらと思っています。私には、日本画の画材でなければならない理由がないようで、ある。しかし自分や他人が納得する説明ができるほど表現したいものが描けていない。描きたいことが描けてはじめて意味のある言葉になると思う。なのでとにかく小さい作品も、大きい作品も、たくさん描きたいです」

200_sugiyama

杉山愉岳|SUGIYAMA Yutaka
1983年 神奈川県・横浜生まれ
2011年 東京藝術大学大学院美術研究科 修士課程卒業

「日本画の内情やそれを取り巻く環境に身を投じ、しっかりと実体験として把握したうえで、先人たちが築き上げたものに対する責任を考え、ただ反発するだけの一過性のものではない、あらたな日本画のあり方を考えていきたいと思います。今作はビジュアル的にインパクトのある作品ではなく、昔からある表現や考え方を大切にしながら、自分の根源である両親に対する気持ちを作品に込めました」

楚里勇己|SORI Yuuki

楚里勇己|SORI Yuuki
1985年 愛知県生まれ
2006年 東京芸術大学美術学部 絵画科日本画 入学
2010年 同大学卒業
2010年 前田青邨記念大賞展 入選 臥龍桜記念大賞展 入選

「近年の日本画は作家たちの主張ばかり目立つ。もはや西洋画との差は画材でしかない。現実の世界の需要を見ないあまり、現実の世界と大きなギャップが生じている。古道具として機能してきたものをふたたび今の時代に合わせ作り直し、あたらしい価値を見出していきたい」

坂上祐斗/げみ|SAKAGAMI Yuto / Gemi

坂上祐斗/げみ|SAKAGAMI Yuto / Gemi
1989年 大阪生まれ。兵庫育ち
2008年 京都造形芸術大学美術工芸学科日本画コース入学

「世界に向けての『日本画』という言葉だったにもかかわらず、いま多くの日本画家は国内の公募展内での活動にとどまっている。そのため日本画という言葉の定義が曖昧になりつつある。もう言葉なしでは作品は生きていけないと思うし、日本画のなにも変わらないと思う。これから日本画家になろうとしている僕たちのような若い作家には、ちゃんと勉強し、日本画の現状の問題点を共有し、自ら考えてほしいと思う。そしてもう一度、日本画を再定義していきたい」

           
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