Wild Peace CLOTHINGを語る
Lounge
2015年3月12日

Wild Peace CLOTHINGを語る

WILD PEACE CLOTHINGを語る

谷中 敦さんによる、前号の「wildに暴れてpeaceに楽しめ」を読んで頂ければわかるとおり、「WILD PEACE」という言葉は彼らのCDタイトルを指すだけのものではない。そこにあるのは、数多くのライブやパーティ、フェスティバルでの体験を通じて得られた、現時点でのとてもシンプルな答えとメッセージなのだ。そこから派生したひとつが、今回の「WILD PEACE CLOTHING」である。

text by TOMIYAMA EizaburoPhoto by Jamandfix

「WILD PEACE CLOTHING by TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA」を着るメンバー初公開!

ワイルドピースが向かう先

谷中 敦 最近思うのは、いろんなメディアでスカパラの精神を伝えたいんですよ。今度『SMILE 人が人を愛する旅』という僕たちの映画が3月31日に公開になるのですが、そういう新しい試みだったり、洋服だったり、もちろん音楽だったり。いろいろとクロスオーバーさせて、「WILD PEACE」をムーブメント化したいという思いがあるんです。

加藤隆志 今回の「WILD PEACE CLOTHING by TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA」という洋服の企画に関しては、音楽のプロモーションではないんです。だから、スカパラの音楽を聴いたことがなくても、“Tシャツがかっこいいから買う”でいいと思う。そうやってワイルドピースという言葉がひとり歩きして文化になって欲しいし、そのほうが嬉しい。

谷中 そういうの、いいね。違うものがキッカケで、何十年かあとに「スカパラのワイルドピースってアルバムがあったらしい」なんてことになったら、本当にハッピーだね。

加藤 そっちが先だったんだぁ、みたいな(笑)。 でも、実際好きなブランドの名前とか、好きだったメロディとか、あとからこのブランドだったのか! あのアーティストの曲だったのか! ってことはよくあるし。

谷中 洋服のデザイナーには、音楽好きが多いんだよね。好きなミュージシャンに着て欲しいっていうのがキッカケの人も多いし、みんな音楽に夢を持っている。デザイナーたちと出会ってから、音楽の力を再認識しましたよ。僕らにしたら、洋服を作っている人たちにリスペクトですけど。

友情命で夢ある仕事を

――どのような過程で参加ブランドが決まったのですか?

谷中 お酒の場で友人に紹介されたり、僕が紹介したりですね。でも、つきあいはもう7~8年になるかな。彼らデザイナーたちとは、海外進出を目論んでいた時期も一緒だったんですよ。今ではスカパラも年に一回はヨーロッパツアーに行きますし、彼らも今では年に何回と海外出張してますからね。当時からみんな、刺激しあってきた仲間です。

――それぞれ個性の違うウエアでありながら、不思議な統一感がありますよね

GAMO スカパラのスーツに似ていますよね。あれは、生地は一緒だけどそれぞれ好きにデザインしていて、できあがるものは個性に富んでいる。その感覚に近いかもしれない。

谷中 今回参加してくれているデザイナーは、みんなライブを観に来てくれていて、ワイルドピースの感覚をわかってくれているんですよ。そこはすごく大きかった。どのブランドも採算除外視で取り組んでくれたし、すごく感謝しています。僕の今年のスローガンは、“友情命で夢ある仕事を”だからね(笑)。

加藤 言うのは簡単だけど、実際カタチにすることはなかなかできないですよ。それは実感しましたね。出来上がった素晴らしい商品を見て、すごく刺激になりました。また、いろんな人を巻き込めるんだっていうことが、谷中さんの活動を見てお手本になったし。僕もそういうアンテナを立てて人と付き合いたいなと。

GAMO まずは自分から出て行って、いろんな人に会わなきゃいけないからね。谷中とか、毎日のように人の群れに入っていくから(笑)。でも、そういうのも結局はすべて体力勝負だよね。そう考えると、身体を鍛えなくてはって思う。

加藤 常に参加できる身体でいたいですよね。あと、僕の今年の裏目標は、“飲まなくても、テンションがあがる”ってこと。

一同 お~。それいいよねぇ~、わかる!(笑)。

加藤 でも、最初に谷中さんがこの企画を言いだしたときは、ワイルドピースという言葉でどこまでできるか半信半疑だったんですよ。みんな勢いのあるブランドばかりですし。改めて、参加してくれたブランドの人たちには感謝したいです。

谷中 商品ができる前も、できたあとも、本当に楽しいんだよ。だから、お客さんたちにも楽しんで着て欲しいですね。

ベストアルバムについて

――3月21日にベスト盤が発売されるそうですね

谷中 ここ10年間のスカパラの歴史が楽しく学べるアルバムですね。選曲をした茂木欣一が、終わらない曲順を考えてくれて、最後まで聴いたら最初に戻りたくなるような2枚組みです。

加藤 とうとう終わらない曲順が完成してしまった(笑)。でも、ワイルドピースというものができて、そのうえで10年間を選曲しているから聴こえ方が違いますね。僕自身、新しい発見が一曲ごとありました。スカパラの一貫性を感じて欲しいアルバムです。いかに音楽に真摯で、前だけ向いて進んできたかを感じてもらえると思います。

           
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